アメ様からのエープリルフール企画☆彡

 KAC2021を完走して、ほっと一息ついていたところに、楽しげなエープリルフール企画が!

 取り敢えず書いてみます^_^




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ことの始まりは、佐賀県の独立からはじまった。

ゾン・ヴィラン・ド・サ・ガ星人による地球侵略。かの宇宙人の繁栄のために、佐賀を乗っ取り、『肥前さが国』として独立させたのだ。

すかさずそこに呼応したイケメン神奈川県。さらに事情を知った宮城県が走る……


☆雨 杜和orアメたぬき様

緊急速報:宇宙人侵略「各県の状況を伝えよ」

https://kakuyomu.jp/works/16816452219427045148



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速報:「島根県」(ある夫婦の場合)



──佐賀と神奈川がゾン・ヴィラン・ド・サ・ガ星人に侵略され独立宣言をし、各地で反乱分子が蜂起し、内乱が起きかけている──


 それをネットニュースが報じて数時間。世間はエープリルフールのフェイクニュースだと鼻にも掛けていないが。私にはわかる。

 日本はかつてない危機に瀕している。


 各地の情報が投稿されるスマホに釘付けな私。晩ごはんの用意なんてしてる場合じゃない。


 その時、夫が仕事から帰ってきた。

「ただいま〜。どうした? そんな真剣な顔をして」 

「どないしよ。ゾン・ヴィラン・ド・サ・ガ星人が日本を侵略しとるって。関西は日本に残るみたいやけど、島根は? 島根が独立してもたら、関西弁バリバリな私はここにおれんようになる」


 テンパる私の肩に大きな手を置いて、宥めるように言う。

「大丈夫だ。確かに島根は都道府県人口ランキング46位だ。だが、ここには年に一回、日本の神々に集まってくる出雲大社がある。日本を裏で牛耳っているのは島根だ。ゾン・ヴィラン・ド・サ・ガ星人に屈するわけがない!」

 そうだ。ここには古代、日本を作り上げた神々が根付いている。私は若干落着き、ほうっと一息ついた。その様子を見て、夫も肩の力を抜く。


「万が一、関西と島根が袂を分かつことになろうと、俺はお前を守る。安心しろ」

「あなた……」

 私と夫は見つめ合う。日々に流されて目を合わすことも少なくなった、結婚十年超えの夫婦の心にかすかに情熱の炎が宿る。

 二人の体が近づいていく。



「ねぇ。お母さん。お腹すいた〜」

「お父さん。遊ぼーよー」

 子どもたちが、私たちを不思議そうに見ていた。

 私たちは慌てて離れる。

「そうや! ごはん作らな。今日は豚肉炒めやで!」

 私はそそくさと台所へ向かう。

 すれ違いざま夫が囁く。

「続きは子どもが寝静まってから……」

 私は顔を真っ赤にしながらも頷くのだった。


(了)



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