ポピュリズムの愚かさに、物申す。

 私はキャス。翔とガンタンが楽しそうに、でもお互いのことを探るかのように、そしてそれをさらに面白がっているのを「ああ、男の子ってこうだよな~」と思いながら見てた。


 まあ、言ってもアナリストのアシスタントもしてたくらいだから、ガンタンと翔の話の内容は、ほぼ理解してるんだけどね。


 この世界の投資に関するシステムはシンプル。【シティ】という取引所に繋がっており、【シティ】での取引は、3層あるこの世界の住民に対してフェアだ。神聖なるシステムになる。


 とはいえ、投資をしているのは基本的には、圧倒的資本力の貴族階級がほとんど。私たち、亜人が取引をすることは少ないから直接に関わることは少ないかな。ただ、金融に関する教育は幼稚園から習うので、投資リテラシーそのものは非常に高い。これはプライドですが笑


 ヤカラ層は、中途半端に【シティ】に絡んできて、投資リテラシーも低いので、貴族階級から疎まれている。もちろん、“搾取”してるから、私たち亜人からすると唾棄すべき存在。だけど、人口の90%を占めているから、思うがままに自分勝手に生きてる。ああ、ほんと嫌いだわ~。嫌い!


 ポピュリズムの権化で、自分の頭で考えることをしない。上の人間が右を向けと言えば右を向くし、左を見ろと言えば左を向く。そのくせ何かあった時に、いや何も無かったとしても、文句だけは人一倍言って、結果に対して責任を負わない。くだらない連中だ。


 そりゃ、某超大国で人種差別の権化みたいな大統領が上に立つ訳だ。某日本という国でも、労働者階級の給料はどんどん目減りしているのに、グチグチ言うだけで、自分たちの代表を送る、国会の投票にも行かない。大人の思惑満載の「アイドル」のテレビ番組でやってる、“擬似的な投票”の方が、視聴率も取れるらしい。なんなら、握手券とやらも売れるとか。で「国会議員を決める投票をしても、何も変わらない」っていう論調に流されて、さらに貧すれば鈍する状態になっていく。気づかなきゃダメだよ。数では劣っている資本家階級が、数の上だけでは勝っている労働者階級を封じ込めているってことに。愚の骨頂じゃない、ほんと。


 どこに投票すればいいかわからない、なんてことは絶対に無い。「自分たちが得をする党」にちゃんとBETすれば、数で勝る労働者階級に寄り添った政策が実施されるんだから。バカみたいに、金持ちだけが更に得をする「中央銀行が、日経平均が下がったら、機械的に年間に12兆円買いにくる」みたいな、完全に狂った愚策なんて、立案されることすらないはずなのだ。現実には、トチ狂った政策が実際に行われており、某日本の主たる企業はほとんどが「国有企業」になってる。てか、もう共産主義じゃん。共産主義なら本来は「競争が無く、真に平等な状態」であるはずなのに、現実は格差は広がり、資本家だけが得をしてる。なのに、もっと弱いものを叩くだけの社会を形成してるあの国。愚者の集いだわ。終わってる。


 ああ。やからについて考えると、むやみやたらとマイナスに、やみくもにネガティブになっちゃう。切り替えよう!


 私は、ガンタンのところに歩いて向かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る