お礼を買いに行った道中で

向野 空

第1話 逃げ場がない!


今日は課題添削のお礼を買いに、いざ横浜へ。


先輩はチョコレートが好きだ。


検索 ヨコハマ チョコレート


ふむふむ。馬車道にある店ええやないかい。


横浜で少し遅めの昼食を終え、散歩がてら歩くことにした。


散歩はいい。


歩行と云うのはどうも健康にいいらしいのだ。リズミカルかつ単調な運動が、ストレスを軽減させるのだとか。

体力もつくし、何より思わぬ出来事に出逢うことも少なくない。


Googleマップを片手に歩いていると、とある信号に行き着いた。


真っ直ぐ行ってもいいけど、どうせ先で渡るからな…。


待っていると、向こう岸にイチャイチャしているカップルがいた…。


ひとり買い出しに来ていた僕は、現実から目を背けた…。


が、思わず二度見してしまった。


向こう岸にいたのはなんと、職場の人だった!

部署は違えどそこそこ絡む。


ムムムっ、まずい!


と思いつつ、隣の子はどんな子かな?なんて…。


ムムムっ!まずいっ!


隣の人も、職場の人やないかーい( ̄□ ̄;)!!


向こうは気づいているの?気づいていないの!?

気づかなかった振りして直進すべき!?

焦る俺!踏み出す右足!!変わる信号!!?


あぁっ!真っ直ぐ行こうと思ったのに!!


真っ直ぐ行く信号は赤!向こうへ渡る信号は青!!

迫り来るカップル!!


そりゃそうだ!真っ直ぐいく信号が赤になりゃ、渡る方は青だよ!


逃げ場がない!!


僕は腹を括った…。


「こんちわっ!!」


思いっ切り挨拶してやったぜぃ👍

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

お礼を買いに行った道中で 向野 空 @mukounosora2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ