①嫌いな時間
僕は風呂の時間が嫌いになった。前は君が沸かしてくれていたのを自分でするとわかった。
嫌でも一人になれてしまう空間で、気がつくと「死」がよぎる。何を見ても死ぬ為の道具にしか見えなかった。
早く出て、君の淹れる紅茶を飲まなければ。
部屋の金平糖の命を貪り食わねば。
いや、もうどちらもない。湯船につかり、ポタポタと垂れる水の音がまた一段とうるさく感じられる。
その一定のリズムが、僕の人生を急かす。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます