第7話

「ぐ。う」


 相手の指揮官は倒した。狙撃は、うまくいった。


 ただ、こちらも撃たれていた。落下の衝撃は相手の指揮官から得た能力で相殺したけど、カウンターで撃ち込まれた何かが機能して、動けない。


「うう」


 移動制限。

 戦場に、向かうことができない。能力も開けない。完全な無防備。


「せっかく、能力を、得たのに」


 戦闘に参加できないなんて。


「第1指揮」


 通信で呼び掛ける。応答はない。


『こちら第3指揮。第1と第2はやられました』


「そうなのね」


『でも優勢です。ぎりぎり能力差で勝ってます』


 相手の指揮官は倒している。少なからず動揺はあるだろう。


『雑魚は全員倒して、残りは二人だけ。あと少しで』


 そこで。


 通信が途切れた。


 電波妨害の、表示。

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