第13話 12月14日
AnDに耐熱シールドを保持させ、宇宙を闊歩させる。敵のAnDが視界にはいる。
「大気圏突入のこの、タイミングで……!」
目を丸くする大熊。
「各機、敵の射線にはいるなよ!」
「了解」「あいよ」
短く応えると、俺はまっすぐに敵機に向ける。
「はっはっ! オレにもチャンスが巡ってきたぜ!」
長距離から発射されたミサイルが、敵機に突き刺さる。その脚部を破損させると、離脱する敵機。
まだ二機いる。
俺はレールガンの狙いを定めると、敵の腕部を破壊する。二機目も撤退すると、猛然と襲いかかってくるAnD。
『やってやるさ!』
加速すると地球の引力から逃れる。
地球の引力圏内だ。一定以上の速度を維持していなくては地球の引力に引っ張れる。
「マズいな。このまま抑え込まれる」
敵機に押され後退する、俺。
長距離からの狙撃があるが、ものともせずに肉薄する敵機。隊長機と思われるそれは、レールガンと機銃を放ち、こちらを牽制する。
回避しながら、地球に降下していく。
『大気圏に突入させるか!』
上擦った声が耳朶を打つ。
敵機も同じく減速する。
「おい! 何をやっている。大気圏に落ちるぞ!」
大熊の声がノイズ混じりになっていく。
こちらの推進剤は残り少ない。
「火月、援護してくれ」
「はぁ? なんで手伝わなきゃいけねーんだよ」
「おれが敵機を引き離す。火月援護だ!」
「……ちっ。しょうがねーな」
火月の援護射撃が敵機を引き剥がす。その間に割り込むようにしてくる大熊。
敵機も、俺も大気圏に突入し、一機だけでは引力に逆らえないほど速度が落ちていた。
地球へと落ちていく。大気圏内で飛翔が可能な装備が施されている。でなければ即死だった。
地球へと落ちていく。
空気との摩擦熱により赤く熱せられるAnD。俺と大熊は落ちていく。
その機体を熱せながら。
※※※
大気圏突入を描いてみました。
どうですかね? わかりにくいでしょうか。
ある程度、地球に近づくと、その引力に引っ張られるんです。これは宇宙速度という法則に則っているのですが、最低限の説明しかしていないんですよね。
あと、宇宙では速度が速いのですが、これは真空だから、空気抵抗がなく、早くなるのです。
そして大気圏に突入する際には、早すぎる速度を減速させるのですが、これは空気抵抗と摩擦熱により減速しているわけです。
摩擦熱によって赤く燃えるわけですが、これは耐熱性の高いもので防ぐことができます。
少なくともスペースシャトルとかはそうでした。
ここら辺は科学的要素が強くて説明なしでいいのか? と思ってしまいますね。
そう言えば、こうして改行をしていた方が読みやすいそうですが、どうでしょうか?
大気圏突入の描写の分かりやすいか? と、読みやすいか? の二つについてできればコメントして頂けるとありがたいです。
ではでは。
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