第3話 閑話ハスウェルという男

俺の名前はハスウェル・チータゲルクだ。

下級貴族の次男で、10歳も違う兄貴がいる。兄貴が爵位を継ぐから、貴族でいるには将来どっかの後継令嬢に婿入りするか、騎士で武勲を立てて叙爵するしかない。

まあ、平民になっても構わないがな。


家庭環境は周りがみんな騎士で、家より庭がでかい。

庭っていっても、花はない。ただ、平地があるだけだ。

剣を振るうこと、弓を射ること、銃を撃つこと、乗馬をすることなどができればいいのだ。

家の中も、絵や花はない。壁には先祖代々の愛剣が飾ってある。

夜なんかは軽くホラー屋敷だ。

血がついて錆びた剣が所狭しと飾ってある。異常じゃね?

まあ、そんなこんなでうちはいわゆる脳筋一家だな。

俺の友達のアリスンが俺をよく脳筋と言っているので、慣れた。

脳筋とは、褒め言葉じゃないかと最近は思う。

脳なんて鍛えたって筋肉つくわけないだろ?

でも俺には筋肉がついてる....。凄くね!?

筋肉は裏切らないんだぞ!

つけばつくほど、力がついて無理な動きも筋肉が守ってくれる。

素晴らしいじゃないかっ!

脳に筋肉があれば、殴られても安心な気がするぜ。


そんなアリスンだが、まあ顔は普通だ。

だが他が、何か違う。なんというかオーラが違うんだ。人混みにいても、目につく。

なぜだろう?

本当に顔は突出していい訳じゃない。

目は大きくも小さくもなく、つり目でも垂れ目でもない。至って普通だ。目の色は金だったかな?

鼻もブサイクでも高くもない。

口は、比較的でかいかな。

眉毛はキリリとしてる。これは多分作り物だ。

特徴があるとしたら赤い髪だ。

周りにも赤い髪はいるが、燃えるような紅蓮の赤は滅多に見ない。多分、この髪が目立ってるから見つけられるんだろう。


ちなみに胸はなさそうだ。

...これからの成長に大いに期待している。

スクスク 育てよ!

そして足は綺麗だ。

スカートをいつも履いているからわからなかったが、夏季休暇中に遠乗りに一緒に出かけたら乗馬服のズボン姿に萌えた。

お尻がきゅっとしてて長い足が健康的にすらりとしてた。

乗馬の腕もかなりいい。普通に俺についてきていた。運動能力もある。

やはり、騎士科に行くべきだ、アリスン!!


性格は、オンオフを切り替えるのがうまい頭のいいやつだ。

俺やエリザ、コンラッドがいる時は、かなりフランクだ。むしろ、悪すぎることもある。

だが、公式の場所で会うともう別人だ。

だれだよ、こいつ!?状態。

化粧で目がめちゃくちゃでかいし、唇は形がいいふっくらピンク。言葉も態度も淑女だ。


女は、見た目をいくらでも変えれるって知った。

つまり、こういう場所で一目惚れなんてすると後でショックを受ける。中身を知って、将来の嫁さんを選ばないとな。

金持ちな商家の娘とかどうだろう?剣を扱っていればお得じゃないか。いい剣が格安で手に入る。

あれ?アリスンの領地は鍛治が有名で、名剣が多く出る。

あれ?アリスンってお得??

いやぁ、アリスンはないだろう〜。

友人どまりだな!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る