第2話

センセイへ


 センセイおげんきですか。わたしはげんきです。さっきおてがみのおへんじがきました。ありがとうございます。とてもうれしかったです。でもわたしにはむずかしくてよめなかったので、おかあさんによんでもらいました。わたしにはよめませんでしたが、おかあさんがたっぴつだわっていっていたのでたっぴつらしいです。たっぴつは、じがじょうずなひとのことをいうそうです。でもわたしにはよめないじがおおかったのでよめませんでした。らいねんのはるにしょうがっこうにはいるので、そのときによめないじをおそわるそうです。センセイのおてがみがひとりでよめるようになれるようにがんばります。

 まだゆきはふっていません。いっかいおとうさんとおさんぽしているときに、おとうさんが「ゆきがすこしふってる」といったのですがよくわかりませんでした。そのあとすぐにあめがふってきたので、おとうさんはあめとゆきをまちがえたんだとおもいます。でもわたしもゆきがわからないのであめとゆきがどっちかわかるかわかりません。

 おととい、おうちのちかくでおんなのこがあそんでいたのでおともだちになりました。まえに、おとうさんとおかあさんといっしょにきんじょにごあいさつをしにいったときに、わたしとおなじくらいのこがいるのよっていってたおばさんがいたので、そのこかもしれません。そのこはぜんぜんしゃべらないこなので、わたしばっかりしゃべってるのですが、よくわらってくれます。でも、おなまえをきいたときに、そのこがえだでつちにじをかいてくれたのですが、わたしにはよめませんでした。

 文女

こういうじです。おかあさんにきこうとおもっていっぱいかいたので、きっとまちがえてないです。

 かえってからおかあさんにきいたら「ふみこ」といって、おとうさんにきいたら「ぶんめ」といいました。でも、きょうそのこにきいてもくびをふるのでちがうみたいです。センセイしってたらおしえてください。

 またおてがみかきます。それでは、おげんきで。


ナツキより

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