書函の記
時汀
第1話
センセイへ
こんにちは。おげんきですか。わたしはげんきです。きょうはおうちをひっこしてから10にちがすぎました。いっぱいあったひっこしのにもつを、いっぱいかたずけました。おとうさんのにもつだけ、たくさんのこっていますが、わたしのものは、ちゃんとかたずけたので、おかあさんにびんせんとふうとうをかってもらって、センセイにおてがみをかくことにします。
おてがみをかくのははじめてです。なにをかけばいいのかわからないので、おかあさんにきいてみたら、センセイとおしゃべりするかんじでかけばいいのよっていわれました。なので、おしゃべりするかんじでかきます。
きょうのてんきは、センセイのすきなくもりです。センセイは、いつもそのひのてんきを「いちばんすき」といっていたので、ほんとうはどのてんきがすきなのか、わたしはしりません。こんどおしえてください。わたしはくもりよりはれがすきです。あめは、そとにでるとあしがびちゃびちゃになるので、きらいです。よごれちゃうので、センセイのところにあそびにいくこともできません。でも、ひっこしのひまで、いっしゅうかんくらい、ずっとあめがふっていたので、ひっこすまえに、センセイのところにいって、ちゃんとあいさつできなかったのがかなしいです。あめでもいけばよかったです。いっぱいおしゃべりしてくれたのに、さいごにおしゃべりにいけなくってごめんなさい。こんど、あそびにいったらいっぱいおしゃべりしてください。
きょうもさむいですが、もうすぐ、もっとさむくなるそうです。こっちはゆきがたくさんふるそうです。わたしはゆきをみたことがないので、さむいのはいやですが、ゆきはたのしみです。そっちではゆきがふらなかったので、こんどあうときはセンセイにゆきをおしえられるようにがんばります。たのしみにしててください。
おてがみをかいてたら、おしゃべりがしたくなりました。またいっぱい、おしゃべりしてください。またおてがみかきます。それでは、おげんきで。
ナツキより
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