第4回:現代物でも……
今回もさっくりぎみに。
・異世界物で現実の地名はアリ?
異世界ものだと現実にある地名が出てくるのは、逆に違和感がありますよね。どう見ても異世界ファンタジーな舞台なのに『トウキョウ』という地名が出てくると。それこそ作者の世界観を生み出すスキルが要求されるのは言うまでもないです。異世界なのに『トウキョウ』が出てくる理由を作ればいいのですよ。
過去には『勇者110番』というメイルゲームで日本の桜崎市が異世界フィア・メルトに異世界転移するという作品があったのですが、異世界ファンタジー物に現代の地名などを出すのには、それ位に一定の理由が必要となります。ちなみに、自分のハンドルネームである「桜崎あかり」の由来の一つでもありますが、今回のテーマとは深い関係はありません。
異世界ファンタジーではこういうケースもあるのですが、現代物だとどうなのか……。逆に架空名称にしないとまずいのでは? そう思う人もいるでしょう。
実際、聖地巡礼などに積極的ではない、もしくはあまり聖地巡礼向けではないような作品だと架空名称にするようなケースはあると思いますが……。中には実際に戦車をイベントで読んだこともある『ガールズ&パンツァー』の大洗、架空店舗をコラボ扱いで実際に出した『クレヨンしんちゃん』の春日部市、『あの花』をはじめとして『心が叫んでいるんだ』などでも有名になった秩父市……この辺りは、市町村側も理解があって実現したと言えるケースでしょう。
しかし、そうした作品を踏まえるとWEB小説などで実在都市を出すと逆に現実と重ねてしまうのでは……という懸念があるからこそ、異世界ファンタジーを書かなければ読まれない……そうした『思い込み』が、おそらくは異世界ファンタジーで『トウキョウ』のような運用をしたくない、異世界転生及び異世界転移で(現実世界要素を含めて)フィクションを強調し、読んでもらおうという方法でしょう。
色々と長く書きましたが、結論から言ってしまうと『異世界舞台で現実の地名』を出すのは「相応の理由付け」をすればアリでしょう。安直に現実世界ワードを「他の作品もやっているので、理由付けは不要だろう」と思い込むと、確実に詰みとなりますのでご注意ください。他作品参照というような「対戦格闘」や「音楽ゲーム」で大まかなシステムは類似ジャンルをプレイすればわかる……という風に済ませるのは非常に危険という事です。
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