第635話 謎の施設の封印、そして

 3・・・・2・・・1・・0


 この場にいる全員でそれぞれボタンを押す。


 因みに土砂で建物全体を覆い、さらにその外を囲ってしまう。さらに液体を流し込み、蓋をする。

 そのうえで大量の土砂を積み上げてしまう。


 そんな魔道具。

 金属で覆ってしまうと、もし誰かが見つけた場合、その金属欲しさに採掘されると面倒なので、全て周囲の土由来になっています。

 そしてこの後は樹木の苗木を植樹。


 数年経てばある程度育つ・・・・


 数時間で全て終わり、後は帰るだけ。


「さあ、帰ろう。」


 僕達は常山領へと帰った。


 ・・・・

 ・・・

 ・・

 ・


 僕は最後に戻ったのだけど、戻った瞬間、誰かに殴られた。


 予期していなかったのでそのまま吹っ飛んで・・・・

「何勝ってしやがるんだ!」


 領地で待ってくれていたオイヴィが止めに入ろうとするも、オイヴィが止められない。え?オイヴィが止められないって相手は誰?


 スキルを使い一度この場から離れると・・・・


「・・・・いきなりだね章君。」

 僕等とは別の召喚方法でこの世界にやってきた章君。

 ロンドロッグにいたんじゃなかったのか?


「俺は日本に戻りたかったんだ!なんて言してくれたんだよ!」

「章君、あちらの世界は滅んだ。3年調査した結果だ。そして滅んだ理由は分からなかった。放射性物質のせいなのか、ウイルスによるものなのか・・・・間違ってもこちらに滅んだ理由を持ち込ますわけにはいかないんだ。だから封印した。」

「何で!知らせて!くれなかったんだ!」

 章君の怒りがわからない。

 彼もこちらの世界で、ピートロネラ皇女だっけ?彼女の補佐をしながらこの世界に骨を埋める覚悟をしていたと聞いていたのに。

「俺をあちらに送り込め!」

「それは駄目だ。日本に行ったが最後こちらには戻さない。分かるだろう?」

「あ――――――――――――!!!!!!!」


「ねえなによこれえ?」

「早起、彼が君の父、つまり魔王と討伐した本人だ。」

「えーそんなに強いのお?でも今は駄目駄目ねえ。」

 そう言って早起は章君に近づきあっという間に彼を拘束、簀巻きにしてしまった。


「うるさいから少し落ち着きなさいねえ。」


 ・・・・どうするつもりなんだろう。まあいい。


「すまない順平殿。まさか章殿があそこまで強くなっているとは。」

「そっれはいいんだけど、彼はずっと待っていたの?」

「そうだ。ゲートでそちらに移動しようとしたらしいが、順平殿ができないようにしていたのだろう?だから戻るまで待つと言ってずっと待っていたんだ。そして、順平殿をみるやあのような愚行に。いや、だからと言ってそれを私はとめられなかった。申し訳ない。」


「いや、気にしなくていいさ。」


 オイヴィは章君とロンドロッグの現状を色々聞いたらしい。


 ピートロネラ皇女は今やロンドロッグの女帝。

 章君はええと王配?

 とかいう身分らしい。


 そしてあの訳の分からない神聖騎士の兄妹もロンドロッグの復興を手伝っているそうだ。

 そして例の元奴隷商だっけ?

 章君と共にやってきたエルフの元奴隷共々ロンドロッグの復興の全ての実務を受け持っているらしい。

 あのおじさん名前何だっけな。忘れた・・・・


 最近物覚えが悪いな。よく忘れる・・・・

 どうでもいいんだが。




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