第622話 階段を下りるとそこには

階段の向こうには気配を感じます。

しかし早起は躊躇う事無く降りていきました。


「順平殿どうするのだ?確実に階段の向こうには何かがいるぞ。」


そうなんだけどね。だからと言ってこのまま放置もね。

「確認しに行くさ。そうじゃないとここまで来た意味がないからね。」

「順平殿がそう言うなら従がうまで。」


僕とオイヴィは早起の後を追いました。


・・・・

・・・

・・


一体どれだけ下るんだろう。

時折踊り場があり、そのまま反時計回りに90度方向転換していきます。


それを数えて・・・・なかったけれど、少なくとも10はあったと思う。


螺旋状になっているのかわからないけれど。


で、やっと階段が終わりを告げます。


どうやら行き止まりになっているようで、早起が立ち尽くしています。


「ねえ、何処かにスイッチがあると思うんだけどお、わかんないのよねえ。」


スイッチ?

穴があったり、またスライドさせるんじゃないのかな?


「早起、落ち着いて調べよう。まずこの壁?がどうにか動かないか調べて、どうしても駄目なら少し戻って調べよう。調べ方はいくつかあるし。」


方法はいくつかあって、先ずは周囲の床に水をかけて、その流れを見極める。

水が流れていけばその先が動くはず。但しこれには欠点が。

動く壁があってもそちらの方が高ければ水はそちらに流れないので確認できない可能性が。


次に煙を周囲に充満させ、空気の流れを確認する。

これも欠点があり、周囲に風の流れが既にあれば、その風の流れに煙が流されてしまうというもの。


次に周囲を叩いて確認していく方法。

叩いた音などが周りの音と違えばそこにい何かがある可能性。


一番確率が高いのが実は音。

ただこれも周囲が騒がしいと判断しにくいという・・・・


それと共に魔法に頼る方法もあり、先ずは鑑定。

壁なのかドアなのか分かりますしね。


それと・・・・この先に確実に何かあるのがわかっていれば、物理的に消去すれば、つまり破壊や採掘等、壁を物理的に存在させなければいいわけで。


最後はこうした力技?


まあしかし今回は階段を下りた先なので、水で行けそう。


魔法で水を床に満たしていきます。


するとやはり前方に流れが出来て・・・・水が減っていくのがわかります。


そうすると壁は動くわけで、今度はどう動くのか確認です。


押しても駄目、引いても・・・・持ち手がないので普通の手段では引けません。

これはまあもう少し後で。

もしこの壁の向こうに誰か・・・・つまり魔族と思うけれど、誰かがいればこの壁を無傷で開閉させているはずなので、何かあるはず。

あ、そうだ鑑定。

何で鑑定を忘れるかなあ。さっき鑑定と思っていたのに。

どの壁か当たりをつけていたので鑑定を。


すると、

【門:魔力により開閉を制御。】

と出ているので、なるほど魔力で・・・・ってどうすれば?





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