第546話 学ぶ場所はあるのはあるのですが・・・・

この世界全般の事は分かりません。

しかし今住んでいるグビッシュ王国については少しは分かるつもりです。


日本で言う所の6・3・3・4年制の学校のような、特に小中学校のような義務教育は存在しません。


簡単な読み書き計算を学ぶ場所はあるようですが、民間?レベルで各自で任意に行っているような感じで、統一した指標もなく、教える人によって差が激しいそうです。


そしてそれとは別に、魔法を扱う人にはそう言った学ぶ場があるらしいです。

あと国には徴兵制があり、一般兵は普段は農民だったりするのですが、職業軍人も存在します。


そしてそう言った職業軍人を育てる場所もあり、武術全般を学んだり、後は幹部?

僕はこう言った軍関係は詳しくなく、かつ関わっていないし関わりたいと思った事もないので詳しくは知りませんが、まあ実際戦争になれば兵隊が戦うのですが、それを指揮する人が必要です。


そう言った人材を育てる場も存在します。


で僕が今学校を、と思っているのはまずは小学校レベルです。

ただ、小学校レベルを侮ると大変な事になります。


何せ基本中の基本であり、基本がわからないとその後のもっと高度な知識が理解できないからです。

それに数字の数え方や足し算引き算・・・・加減乗除は小学校で学びます。


これらは一生使います。


そう言った基礎をしっかりと学ぶ場を整備したい。国中どこに住んでいても学ぶ事のできる環境を。


まあ建物は何とかなります。


この世界には魔法という便利すぎる方法があり、建物を作る場合、土魔法は絶対的な威力を発揮します。


まあそれはいいんです。

問題は教える人です。


教科書は、一度作れば後は複製しまくればなんとななります。

しかし教える人は複製できません。


知識があってもそれを人に教えないといけないのですが、教わる側が理解できないような教え方では意味がありません。


先ずはそこかな?


幸い友郁・泉・柚奈は大学を卒業していて、教員実習もした事があるようなので、何とかなるでしょう。

瑞華は高校卒と聞いていますが、特に頭が悪かったわけではないようで、どちらかといえば家庭の、それも経済的な事情で高校卒業後に働きに出たらしいので、友郁達に教え方を教えてもらえば何とかなるでしょう。

後は雪華と麻矢は召喚時現役の高校生だった・・・・

しかし進学校だったらしく、頭は・・・・意外なのは揚村さん。実際医学部に入学できるだけの実力があったらしいです。

だから治療魔法?でもあれって召喚時に獲得した奴だし関係がない?


そしてその友達の2人も東▼に受かるだけの実力があったらしいです。


なのできっと教え方さえわかれば、いい先生になるのでは?


僕の場合は他にする事もありますし、そもそも公爵がそんな事をしてはいけない!と言われそうなので、表立ってしませんが、妻達にとっての希望でもあるので、早急に準備をしなくては。


うーん・・・・まずは侍女さん?でも侍女さん達なら実家で教えてもらってそう。



そう、貴族の子女にも学ぶ機会は庶民より遥かにいい環境で存在しています。


貴族の子供が字も読めない、計算もできないとなると領民に侮られるので、普通は貴族の子供は基本全員そう言った事は学ぶのだとか。


後は親の職業にも子が学ぶ環境は左右されます。

親が商人の場合、読み書き計算はできて当たり前。

しかし職人の場合どうなのか?


職によっては必要なのですが、必要のない職もあります。


具体的には何とかは言いませんが。


「順平さん、まずは教科書を作りますね。」


友郁はさっそく取り掛かるようです。

「友郁さん、教科書の前に、教員を教える必要があるので、教員向けの学習指導要領を考えませんと。」


泉が指摘をするも、


「これだけ人がいるんだ、分担してそれぞれ作ればいいんじゃないの?」


流石は柚奈。

せっかちだ。


「でも私はそう言った経験がないのでわからないわよ?」


瑞華はできない事は出来ない、わからない事は分からないとはっきり言える女性。

分からないけどわかったふりをしないのが好感が持てるんだよね。


「それを言われると、私もあまりわからないかも。」


雪華も当時は高校生だった・・・・15年経てばもうどう習ったかまでは覚えていないだろうからね。


「さすがに小学校の時の事は・・・・」


うん、そこまで来ると30年前の出来事になっちゃうからね。


まあこの辺りは任せよう。

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