第534話 二人の章君が存在してしまった?
バイエンス氏の妻達の調べでは、恐らく章君が2人同時に存在してしまった事が今の章君の障害に繋がるとの見解らしいです。
よくわかりませんが、並行世界とかかな?別の並行世界から自分か、誰か知っている人がもう一人現れて、その場にこの世界の本人とでもいうのかな?本来いるはずの人とそのもう1人が出くわすと、脳共鳴が起こるとか。
恐らくそのことを指摘しているのだとは思うのですが、僕はこれに関しては全く分かりません。
そして別の可能性としては皇女様の姉君・・・・名前は何だったかな?聞いた事があるような・・・・もう死んでいるからどうでもいいのですが、皇女様に嫉妬し、単に邪魔するつもりで召喚に介入したとかしないとか。
皇女様が確認する前に魔王によって城ごと破壊され、死体すらなかったと言いますか・・・・そのせいで実際の所は永遠に闇の中。
そしてその影響で章君の精神に何かしらの負荷が生じ、結果脳を圧迫するかして現在の理解不能な性格になってしまった可能性。
最後の可能性は、元々こんな性格だった、という事。
日本での住環境や家族構成はどうだったのか知りませんが、歪んだ家族構成だったり、住環境が劣悪だったり・・・・そのような環境が今の章君の性格を構成する元となり、召喚された時には既にこのような性格だった可能性。
まあ僕も全知全能ではないのでどれがあたりか、若しくはすべてハズレで実はもっと凄い、若しくはあほらしい理由があるかもしれませんが・・・・
そんな中オイヴィと皇女様は何やら話し込んでいる様子。
女性同士、しかも同郷なのでそのまま暫く皇女様はオイヴィに任せましょう。
で、何とか落ち着いた章君とバイエンス氏と対面しています。
「常山殿、我々を見つけていただき感謝に堪えません。」
「それはポチの手柄ですよ。」
「ポチ?」
バイエンス氏は何の事かと首をかしげますが、
「ドラゴンですよ。」
「ああ、ドラゴンですか・・・・これが私共の前に降り立った時は死を覚悟しましたよ。我々ではドラゴンに太刀打ちできませんからな、章殿を除いて。しかも肝心の本人は全く戦う気を見せなかったのですよ。ただ・・・・『この剣を投げたらあれに刺さるのか?』とかそんな事を言いながら剣を投擲したのですよ。結果は常山殿が防いで下さりましたが。」
ああなるほどね。あの剣には殺気がなかったから何かと思ったんだ。
「そうでしたか・・・まあ色々とあるとは思いますが、どうでしょう、一度我が領へ戻りませんか?ゆっくりと休養をとったほうがいいのではと思うのですが。」
「おお!それはありがたいですな!」
すんなり帰る事が出来そうです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます