章君一行が行方不明になって3年

第531話 ポチが頑張った!

時は戻り章君一行が行方不明になって数年・・・・実際は3年が経った頃、ポチから報告があった。


【見つけた・・・・】


いきなり念話で見つけたとポチから連絡があり、一体何の事と思ったんだけど、


【3年間前行方不明になっていた游者・・・・勇者だ。】


そう言えば章君はカードの記載が翻訳ミス?でゆうしゃとなる所、つまり感じでは勇者となるべきところが翻訳ミスと言うか変換ミス?游者となってしまってそれっきり修正されずにいたらしくって、まあ詳しい話は章君達が行方不明になってからオイヴィにちらっと聞いたんだけどね。


【迎え向かった方が良いのかい?】


【我の背に乗せれば済む。】


【じゃあ頼むよ。でも言葉が通じるのかい?】


【・・・・一度戻る。】


因みにポチとはエンシェントドラゴンの子供。子供と言っても成体に近いので体は成体とほぼ同じ。

並のドラゴンより二回りほど大きなその体躯は人ならば20人は安定して運ぶ事が出来るのだが・・・・言葉を発するのが厳しく、未だ僕はポチとは念話で意思の疎通を図っています。

僕の妻もポチとは念話で意思の疎通を図っていて、ただこちらの言葉は理解できるので、こちらから語りかける事もあります。


しかし章君達と意思の疎通を図る事が難しいポチは、一度僕の所に戻る事にしたようです。


・・・・

・・・

・・


ポチは次の日に戻りました。


ポチをして半日かかる距離とか・・・・


今オイヴィが僕の傍にきています。


そして雪奈と麻矢も。


ポチは2人のお気に入り。


「ポチおかえり。」


「ポチにしてはお手柄だったのね?褒めてあげますからね?」


【ぅ・・・・もしかして初めて褒められた?】


・・・・今までポチにどういう接し方をしてたんですか麻矢に雪奈・・・・


ポチが戻って来たのはいいのですが、一体章君達は何処にいたのかな?


「ぽち、一体どこで見つけたんだい?」


【うむ。魔大陸だ。】


魔大陸?


ポチはそんな所まで行っていたの?


「そこに居たのなら、僕達には見つけられないわけだ。そもそも魔大陸に行こうとは思わないし、魔大陸に辿り着く手段が限られているからね。」


僕はポチに語り掛けるとともに、そもそも領地を放ったらかしにして魔大陸を探すなんて領主としてあり得ない対応ですから。

その日に戻ってこれるならいいですが、魔大陸に向かうだけで半日はかかるでしょう・・・・ポチをもってしても。

船で魔大陸に向かおうものなら1ヶ月かかるらしいです。

すんなり辿り着いたとして。


【どうするのだ?誰か我の背に乗り移動するのか?】


このさいです。魔大陸に渡る手段としてゲートを設置しておくのも悪くない?


「順平殿、その任私にお任せを。」


オイヴィが一歩前に出てそう名乗り出てくれます。


なんだかんだ言ってピートロネラ皇女様の事が心配なんだよね。


「じゃあ任せようかな。オイヴィなら問題ないと思うけど、まずは自分の身を最優先に。章君達は3年魔大陸で生き延びた・・・・と思うから、今更問題ないと思うけど、ポチの背に乗りゲートをいくつか設置してくれないかい?

ゲートを設置してくれたら僕も向かうよ。そしてゲート部屋をいくつか作っておきたいから。魔大陸は僕は全くと言っていいほど知らないから、万が一に備えゲートを複数設置しておきたいんだ。」


「わかった。では準備が整い次第出発する。ポチ、少し休め。」


【わかった・・・・】


魔大陸ですか・・・・

魔王の拠点のある場所。いったいどんな所なんだろう?

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