第446話 エレケと共にダンジョンへ

確かに街に獣人の姿をあまり見かけなくなってます。


なるほど、大挙してダンジョンに向かったようですが、誰も制止をしなかったのでしょうか?


「どうやら間違った情報があっという間に拡散されたようで、その日のうちにダンジョンに向かった獣人は相当数いたとの事です。」


秘書さんがそう伝えてくれます。


「このまま放置をすると、私個人にとって不利益になりかねないので、取り急ぎダンジョンに向かいます。僕と同等の実力者が今近くに居ない以上、エレケと共に向かいます。」


「かしこまりました。こちらも警備の者を数人用意いたしました。」


常山領の警備を担当する兵士は皆レベリングでかなりの実力があります。

しかしあの石化に対応できるかというと、疑問です。

「では周囲の警戒と、連絡要員として数人同行してもらいましょう。」


こうして急ぎダンジョンに向かいます。


・・・・

・・・

・・


ダンジョン付近は特に異常はなさそうですし、動きもありません。


そう言えばエレケってどういった特徴があるのかな?


「え?俺の特徴?そりゃあ動きの素早さと、なんと言っても敵を見つける素早さだろ?魔法はからっきしだけどな!」


どうやら聴覚と嗅覚は非常に優れているようです。

うーん、ネコそのまま?


まあこのダンジョン、一度は行った事があるので石化の場所までは迷う事がないはず。

しかし慎重に進んでいきますが、不自然なほど何もいません。


「エレケ、どうなの?獣人は此処に来た感じかな?」


僕には臭いが嗅ぎ分けれられません。


「あ?ああ、複数の獣人の臭がするぜ!」


どうやらここにやってきたのは間違いない様子。


一応罠がないかも見極めていますが、なさそう。

そして同行している兵士には、主に左右と後方を担当してもらっています。


前は僕とエレケが。

何せ敵や変化を見つけるのは、僕とエレケの方に分があると判断したからです。


何事もなく進んでいきますが、いやいや本当に敵はおろか、生ある者を見つけられません。


どうやら獣人は軒並み生物を始末して進んだ様子です。


何事もなく進んでいき、あの石化の魔物がいる場所にやってきたのですが、あれ?僕はてっきり獣人は石化の攻撃を食らっていると思っていたのですが、何もいません。

どうやら上手く見つけたか、もしくは魔物がいなかったのかもしれません。


「ここには石化の状態異常を与える敵がいるはずなんだけど、上手く仕留めたか、そもそも発生しなかったみたいだね。」


数年前の時は此処は悲惨な状況でしたが、今は何もありません。

このまま先に進みましょうか。

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