第445話 獣人によるダンジョン攻略が行われているらしい

「仕方がありません。今現在集められる戦力でダンジョンの調査に向かいます。」


そうは言っても戦力とか言いつつ、一緒に行けそうな人って限られてるんです。


まあ鉄板はオイヴィ。

彼女は今・・・・あ!いない!しまったあ!

彼女は今ロンドロッグの生き残りの皇女様、ええとなんでしたっけ?確かピートロネラって名前だったかな。


彼女の居場所が分かったようなので、所在の確認に向かっているんです。



神聖騎士の生き残りがうまく接触出来たようで、その確認でしょうね。

まあ僕には直接関わりはない・・・・と思うのですが、今後どうなるか分かりませんから。

気になるのはその皇女様が探し求めていた人物。

彼女が召喚した、日本人。


まあそのうち僕も会う事があるかも。

まあ縁があれば会えるでしょ?


それより今はダンジョンです。



大丈夫とは思いますが、【家】から比較的近いので、万が一並行世界で子を授かった妻との接触があると、生まれるはずの子が生まれない事も考えられるので、急いで対応すべきか、万全を期して対応をするか。


まあ僕一人で向かってもいいんだけどね。何せ以前ダンジョンであの石化攻撃をする魔物、あれに対応できたのって結局僕だけ。


しかも今回は先んじて獣人が向かっているので、恐らくは救出という事に。


あ、それなら回復?いや状態異常の解除?そう言うのができる人を連れていった方がいい?


以前はどうしてたっけ。すっかり忘れちゃったね。

いや確か友郁達だった気が。うん、まだあの時は並行世界での子を授かる前の時だったし。

だけど今は違う。ここで泉や友郁が同行するわけにはいかない。


じゃあどうするか。


そんな事を思っていると、エレケがやってきました。

あれ?赤ちゃんは?


「獣人がやらかしたと聞いた。私が向かおう。」


いやいや無理でしょ。


「エレケ、君は赤ちゃんがいる。駄目だ。」


「問題ない。子は他の獣人が世話をしてくれるから問題ない。」


うん?どういう事かな。


「誰かに頼んだのかい?申し訳ないけど、人間では獣人の子の世話は無理。恐らく人間と獣人の子供には、世話をするときの違いがあるだろうし、そもそも人間に獣人の子供の育て方の知識がないから。」


ここまで言って気が付きました。


そもそも獣人の子育てってどうなの、と。


「それは問題ない。そもそも獣人は皆で子をかわいがるし、他人の子をも我が子と同様積極的に世話をする。」


「よくわからないけど、それが常識なの?」


「ああ。俺も生みの親より他の獣人との暮らしの方が長かったぞ。」


どうやら獣人は、子を分け隔てなく育てるようです。


「それは分かったけど、エレケの実力はどうなの?」


「比べた事がないからわからん!だが冒険者としてはA級だ。これで判断できるか?」


おお!A級とはなかなかの実力だったんだ。


結局僕はエレケのプッシュに負けて、同行を許可しました。

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