第434話 盛り部屋のある建物の確認

約束の日から1週間、3人の獣人がやってきたので、今回は外で待ってもらい秘書さんを伴って早速盛り部屋に向かいます。

何だか職人さんにすごく無理をさせたようなので、その分お金を沢山払いましたが、何故か明日以降も喜んで仕事をしてくれるとか。

何でと思ったのですが、常山領は常に発展していますが、館の周辺はほぼ建物やがインフラ完成しているので、あまり仕事がなく、そろそろ他の町に移動すべきか悩んでいたのだとか。

あ、常山領は基本大きな街しかないので街というのは今後発展させていく場所の事ですね。


「おまたせしました。では盛り部屋に向かいましょう。」


獣人に挨拶をしますが、頭を軽く下げただけで無言です。

しかも何だか目つきが怖いです。

で、出発したのはいいのですが。

何故か一緒についてくる職人さんたち。


どうやら盛り部屋についての説明をしてくれるようですが、あれ?秘書さんは聞いてないの?


「実はほんの少し前に仕上がったばかりのようで、まだ私も確認しておりませんの。」



そりゃあ1週間しか時間がなかったし、仕方ないか。


そして無言でついてくる3人の獣人。さっきから一度もしゃべってくれないんです。




いや、黙ってばかりじゃ怖いんですけど。


・・・・

・・・

・・



ぶっちゃけこの街はスペース的に余裕が全くないので、一部の建物を再開発しています。


元が相当昔の建物ですので無駄も多く、これらをいくつかまとめて更地にし、高層階の建物にしています。

高層と言ってもせいぜい5階建て。


今までせいぜい3階建てだったのでずいぶん拡張したはずです。


そして獣人の盛り部屋は4階と5階です。


他の街ならもっとスペースに余裕があるので平屋で行けそうですが、1週間ではこれが限界。

この街でも再開発をすればもっといけるのかも。

ただ、魔法を使える人が限られているので、そうそう素早くできるわけではありませんが。


で、この建物を見て獣人が驚いています。

職人さんは今朝方までここで働いてましたからもう驚いてないようですが。


「うわ、何これ凄い!」

「とてつもなく高い!」

「いいのかこれ使っても。あまりにも立派すぎるんだが。」


3人とも何だか色々驚いていますが、そりゃあ新たな建物ですし。


あ、下の住民がやってきました。

因みに1階は店舗。2階と3階はこの店舗の持ち主の住居と倉庫です。


「ご領主様!こんな立派な店に作り替えてもらえて感謝です!」

「1週間ご迷惑をおかけしました。」


「いえ!とても快適ですし、客が過ごしやすいと喜んでくれていますよ!」


「それはよかった。ああ、もし何か改善してほしい事があったらすぐに知らせてほしい。今後もこうした再開発は行っていくから、問題があれば今後の再開発にも影響が出るから早く知りたいしね。」


「はい!気が付きましたら連絡いたします!」


この建物は今3つの店があります。

そして建物の端は獣人用のスペース。

4階と5階は丸々盛り部屋ですが、1階から3階のこれらのスペースは、まだどう活用するか未定です。


今後の獣人の希望次第で色々活用していければと。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る