第421話 領地での日常 その2

家での生活は、ある意味単調です。


並行世界でのこの家での生活は、とにかく地味でした。

そして今は贅沢ができるのですが、それをすると色々問題がありそうなので、いたって単調な生活になってしまいます。


そうは言っても既に子育て真っ最中の妻達には毎日が変化に富んだ生活で、よくも悪くも毎日忙しく過ごしています。


ですがまだ求める子を授かる事が出来ていない女性がいます。


柚奈です。

召喚から7年後。そしてその2年後に2人目。さらに1年後・・・・1年半後に3人目を産む事になっています。


つまりまだあと2年。


ですが実質後1年ほどで妊娠予定。

ある意味彼女が一番我慢しています。


並行世界で一番妊娠するまでに時間がかかった彼女。

そして今僕の妻で妊娠および出産していないのは彼女だけ。

焦るのかと思えば、


「何を言っているのだ順平。並行世界では妊娠したんだ。現実でもあのタイミングなら問題ないはず。」


どうあってもあの3人の子供ともう一度巡り合いたい柚奈は、一番短気そうなのにそれでいて一番我慢強かったりします。


そしてここでの生活の大きな仕事の一つは作物を育てる事です。


自給自足の生活を行う必要があるので、頑張って畑を作り、作物を育てています。


何せ20人ほどでの生活なので、畑の大きさもかなり大きいです。


ぶっちゃけ耕運機なしでは土づくりなんて無理な大きさ。

しかしこの世界には畑を耕すのに便利な耕運機のような道具は存在しておらず、正確には存在しているのですが、僕らは導入していませんでした。


まあこの辺は土魔法で耕す事が出来るのですが。


しかし今は内元君が色々な道具を考案、作成してくれたおかげで管理機もどきが出来上がって畑の管理がずいぶん楽になりました。


ああ、僕はこう言った機械に疎いので、耕運機と管理機の違いが理解できません。

まあ刃を回転させて土を起こすのはどちらもできるので、その後の畝たて等をアタッチメントでできるかどうかの違いなんでしょうが、素人の僕には管理機という名前には正直殆ど聞き覚えがないので、こう言った機械は耕運機と認識してしまうんです。


どうやら管理機の方が使い勝手がいいらしいですが、まあ気にしないでおきましょう。


昔の人は牛を使って土おこし等を行っていたようですが、この世界での動力は魔石があるので、その魔石を用いて軸を回転、その回転力で刃を動かし、土を起こす魔道具を作成してもらったんです。


これはのちに魔導車や魔道車の導入に大いに役立ったのですが、これはまた別の話ですね。



注:作者であるよっしぃは、実家で耕運機を使っていますので、それなりに耕運機、管理機の知識はあります。

主人公の順平の知識がないだけです。

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