第250話 いじられるドラゴン
さて、実際、10人規模になると、どうやってドラゴンに乗ればいいんだろう?
そう思って悩んでいると、ドラゴンが頭を地面にくっつけ、
【頭から登れば大丈夫であろうて。それに我は羽で飛ぶのではないのでな。魔力を消費し、飛ぶのだ。故に人の10人ぐらいでは何ともない・・・・ほぼ揺れも感じぬであろうしな。】
そうなの?
そう言えばさっきも揺れは感じなかった気がします。
「何だか恐竜展に来ているみたいです!」
あるよね、こういうの。何だか友郁がはしゃいでいます。
そしてその、召喚組とでもいうのかな?彼女らはめいめいドラゴンの頭をバックにスマホで写真を撮っているみたい。
まあバッテリーはあるから、いつでも充電できるし、いいんだけどね。でもスマホかノートパソコンでの閲覧しかできないから、微妙。
そして気が付けば、柚奈がドラゴンの頭をどついていますね。
「くっ・・・・何でできてるんだ?硬いじゃないか・・・・」
まあ、あんなんじゃ全くダメージにならないだろうけど、いったい何してんの?
あ、瑞華、目は駄目だよ流石に。
「ねえ古手さん、こっちのこれは・・・・あれ?柔らかいと思ったんだけどな?硬いよ?」
流石ドラゴン、目も硬いのか。実際戦うとして、矢で眼を射るとか難しそう。
あ、現役女子高生2人、雪華と麻矢は・・・・あ、それ駄目!
僕が並行世界で打った剣を取り出し、鱗に刺して・・・・ぶすっ!
【ぐうぉ!!!!何事?】
あ・・・・流石に痛がってる。僕の打った剣は、ドラゴンの鱗でさえ貫通するのですか。
「あれ?何だか剣が刺さっちゃったね?」
「これめくれるんじゃない?」
いや駄目だって。寄ってたかって何してるのかな?
「あ、取れた!あ・・・・軽いね!」
【ぐほ!主よ・・・・何故だ・・・・この者達に我が何をしたというのだ!】
「その鱗、取るとドラゴンが痛がるからやめてね?」
僕は2人に注意をしますが、
「あ、その・・・・こんなに簡単に取れると思ってなくて。」
「うん、でも今度からは気を付けてね?」
あ、泉はもう頭の上から体の方に向かって、色々見ているね。何か調べてるのかな?
「このままでは掴む場所がないわね・・・・椅子でも括り付けようかしら?」
「い・・・・泉・・・・そんな事しなくても問題ないから!」
「え?でもどうやって振り落とされないようにしたらいいかしら?」
「魔法で飛ぶし、揺れないから!」
「まあ、そうでしたか!では・よかったですねドラゴンさん、何もされなくて済んで?」
何かを察したのか、ドラゴンが震えている?
それとは対照的に、ドラゴンが怖いのか、現地組は誰一人近づいていきません。
「アーダ姉さま・・・・やっぱり駄目!」
「頑張るのだ!ここで克服せねば、今後旦那様と行動を共にするのは難しいぞ?」
「う・・・・うう・・・・」
そしてヘルトラウダさんがドラゴンの口の中の牙を見たり、鱗を遠巻きにチェックしつつ、
「これは高額で取引できそうですね・・・・牙の一本や二本、いいですよね?」
いや駄目だよ?何でそんな事をするの?
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