第214話 魔法陣をじっと見る

僕は家の事は一旦諦めました。そもそも当初からこの建造物は調べるつもりはなかったので。

まあ、ひょとして何かヒントとがあるかな?と思っただけなんです。

なかったけれど。もしかして、念入りに調べれば何かあるかもだけど、これはまあ後回し。


さて、ゲートですが、まずはこの魔法陣を調べないと先へ進めません。


「皆さん、一応順次入ってもらいますが、一応ここにもう一度一外から戻って来てほしいのです。もし私が居なければ、その時は外で見る事になりますので、各自の判断でいいので、一人で入ったり、複数人で入ったりしてみて下さい。もしこの魔法陣を一人で入るのを見かけたら、次は複数人でお願いします。」


さてどうなるのでしょうか。


「常山様、順番はいかがいたしましょう?」

僕に従ってくれている侍女さんが訊ねてきます。


「それはお任せします。」


「ではわたくしからまいります。後は、今回は特に順番によって何も差がないので、じゃんけんにいたしましょう。」


侍女さんがじゃんけんを始めたので、僕の侍女さんに、まず入ってもらうようお願いします。


「合図をしたら、お願いします。」

「かしこまりました。」


さて、どのような変化があるか、しかと見届けましょう。

まずはどのような変化があるか、ザックリと。


最初の侍女さんが魔法陣に入ります。

暫くすると、魔法陣が輝き出し、膨大な魔力が魔法陣に集まる感じがします。この光が魔力でしょうか?

そして目を凝らすと、侍女さんに何かがまとわりつくような魔力が発生している気がします。

侍女さんに魔力がなじんだかと思うと、侍女さんは目の前から消えました。


この間ざっと2秒ぐらい?

光ってからは1秒に満たなかったようですが。


そして何か残滓みたいなのが漂ってます。


は?何今の?

ちょっと待って?

魔力?全部魔力なの?


ちょっと気になる事があったので、僕は並行世界を少しだけ展開することにします。あまり並行世界を展開しすぎると、体にかなりの負担があるのがわかったので、早々使えないのですが。


次の侍女さんにお願いしておかないとね。


次の侍女さんは、森江さんの侍女です。

「ええと、気になる事があったので、今から並行世界を使います。危険な行動を行いますので、並行世界の中で僕がとんでもない事になるかもしれませんが、オリジナルはその危険を避けるため、何もしませんので、もし僕が死んだり、怪我をした場合、それは並行世界の出来事です。で、もし僕が、魔法陣での転送が失敗して、例えば腕が地面に落ちたとかがあった場合、その腕も持って魔法陣で外に出て下さい、いいですね?」


「あ、はい、その、常山様自体は怪我をしないのですね?怪我をするのは並行世界で、その並行世界での私はもし四肢がもげたりした場合、その四肢を持って、魔法陣に入り、常山様に報告すればよろしいでしょうか?」


「うん頼むよ。では今から並行世界を展開します。」


僕は2人?なりました。そしてもう2人ずつで4人。危険なのはこの2人で行います。


「侍女さん、並行世界を立ち上げました。これは並行世界ですので、万が一があっても落ち着いて下さい。」


「わかりました。」


並行世界の僕は魔法陣に入り、光始めたタイミングで移動をします。

体が重いです・・・・スキルを使ってこの重さって何でしょうか?

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