第215話 並行世界での恐ろしい結末

無理やり移動した僕ですが、気が付けば、ダンジョンの外で倒れていました。

そして体を動かす事ができません。


「常山様!」


侍女さんが驚いて駆けよってきます。

あ、しまった!並行世界の事を伝えててませんでした。


《並行世界です・・・・僕のオリジナルは・・・・無事です・・・・結果を知る・・・・必要があります・・・・どうなってます?》


声が出たのかどうかも分かりません。


「回復!回復を!間に合わない!」


別の侍女さんがやってきます。

「これは並行世界です。常山様本体は無事です。慌てないで!」


「そ、そう。よかった。」


《僕の・・・・状態は・・・・?》


聞こえてない?と言うか言葉を発していない?

はっきり見えませんし。


あ、何かが僕の頭に触れます。


【常山様、聞こえますね?聞こえる様でしたら右肩が少し動くようですので、右肩を二回動かして下さい。】

振動で言葉を伝えているのかな?

こういうのを何と言うのでしたっけ>思考能力が落ちているのか、なかなかうまく思い出せません。


僕は何とか右肩を動かします。2回?


【確認できました。常山様はもう長く持たないです。状態としては、常山様がいくつかの細かい四角い立方体と言いましょうか?あちこち歯抜けだったり、入れ替わったり、ズレています。】


どういう事?

これは、ほかの侍女さんに同じ事を再現してもらうしかないかな?僕が見ないと何ともいえません。


ここで僕のこの並行世界での意識が途絶えました。


そして別の並行世界では、魔法陣が輝き始めてから、あえて体の一部を外に出します。体が恐ろしく重いです。


そして右足が出ていたのですが、右足が無くなってました。


暫くして侍女さんが右足を抱えてやってきます。


ああ、魔法陣の外に出るのも駄目なのですね。

光はじめると体が重くなり、外の完全に出るのは至難の業。本来はこんな事にはならないのでしょうね。


この並行世界もここで切り上げます。


そして残った並行世界、もう少し展開します。


今度は侍女さんに僕が行った事をやってもらいます。


「スキルはありますよね?魔法陣が輝き始めたら、移動を開始して下さい。体が重いと思いますが、今は並行世界です。万が一があってもあくまで並行世界ですから。」


僕は先に魔法陣で外に出ます。


そして、侍女さんが現れます。


なんですかこれは?


一言で言えば、デジタル放送の受信の感度が悪くなって、うまく受信できなかったような、ブロックごとに異変が起こってる感じです。

酷い場合ごそっと断面がずれてしまってます。


一度データにされているの?


侍女さんが苦しんでいるので、ここでの並行世界をやめます。


そして、全部の並行世界を取りやめ、僕は膝をついてしまいました。キツいです。

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