第193話 Side 森江泉 その5
そして、残念な事に、常山さんは、この騒動に巻き込まれた時、才村さんと一緒になって、どうやら2人はお付き合いをする事になったようです。
あ、あの時彼に告白していれば。
ですがもう後の祭りです。
彼女から常山さんを奪うのは至難の技。
彼女はとても素敵な女性なんですもの。
それに常山さんより年下で、守ってあげたい可愛らしさもあって、女の私でも好意を、もちろん人としてですよ?
ですが諦めきれない私がいる訳で、私こんなに諦めの悪い女だったのですね、と自分でも驚いてしまいます。
あの並行世界?ではこの世界は一夫多妻制?なので、複数の女性とお付合いしても何の問題も無いのだとか。
それにこれは不倫ではないですし、お付き合いそのものは問題ないらしいです。
ですが、人の彼氏を奪う、略奪には私は可也引け目を感じていました。
だけど諦めたくない!
その葛藤はずっと続き、ずっと私を苦しめます。
暫く後に、魔王の襲撃があって、何とか退けましたが、どうや見せていただいた並行世界とは違う流れになってしまったようです。
彼は才村さんと一度王都を離れる事に決めたようで、ひっそりと出ていこうとしていました。
彼の様子がおかしかったのは知っていますし、何日も寝込んでしまって、その抱かれてキスをされたり色々と。
だけど才村さんとお付き合いしているので、彼はその、色んな無理がたたってしまい、精神的に不安定になっていたようで、彼の中の何かがおかしくなってしまったのでしょうね。
なので複数の女性に抱きついてキスしたり、言葉を投げかけてくれたり。
なお悪い事に、女性側はやはり並行世界での出来事を見ていたので、むしろ率先して常山さんに抱きつかれていました。
しかし結果は・彼は出ていく、才村さんと。
私は彼が出ていく時、なんとなく察したので、先回りをし、待ち伏せました。
才村さんは背を向け、見て見ぬふりをしてくれましたが、ごめんね才村さん。
常山さんに告白し、抱きつき、キスを。
常山さんも私を好きでいてくれて嬉しかったのですが、それ以上に才村さんの事が好きになってしまったようで。
私は身を引く形でいったん距離を置きます。ですが、まだ内心諦めきれないまま別れました。
彼は別れ際に、万が一に備え、私に連絡手段の道具を授けて下さり、スキルもいくつか分けて下さいました。。
そして5年離れると。
別れたあと私は、丸一日寝込みました。
ですが、今の私を見て、彼は心変わりをするはずがないと気が付き、この後は積極的に動き始めました。
ですが、こんなに早く連絡を取る必要性が出てくるとは思っておらず、5年かけて女を磨こうと、そう思っていたのですよ?
ダンジョンという場所・洞窟?
この中に魔物が住まっているようで。普段はこの魔物はダンジョンから出ないのようですが、何かあって外へ溢れ、街の近くに多数出現、住人は商人、冒険者が何人も怪我をし、また、この魔物の討伐にもう王都中大騒ぎです。
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