第192話 Side 森江泉  その4

電車で帰宅途中、急に気分が悪くなり、何事と思い周りを見渡すと、気が付けば電車内は凄い事になています。

私は意識が遠ざかっていくのを感じ、ここで意識が途絶えたようです。


気が付けば見知らぬ場所にいました。あら?電車に乗っていたはずなのですが。

そして目立つ場所で、何かその見知らぬ人がスキルやら勇者やら訳の分からない事を喋ってます。ゲームでしょうか?今流行りのユ▽チューブでしょうか?


そんな事を思っていると、私は背後から誰かに突き飛ばされ、転倒。その時、眼鏡を壊してしまいました。


「一寸そこの貴女、大丈夫?」


・私より背の高い、すらっとした女性に声をかけられました。


「ええ、大丈夫なのですが、眼鏡が壊れてしまいました。」


「あら、もしかして眼鏡無しでは何も見えない?」


「今この距離でもあなたのお顔がぼんやりとしか分かりませんの。」


「うわ、災難ね!あ、私は古手柚奈。貴女は?」


「森江泉です。一体なんでしょうね?何かテレビかユ▽チューブの企画でしょうか?」

「ああそれね、よく分からないけど、何人かは異世界に召喚させられた!とか訳の分からない事を。あ、それより今は急いであちらへ向かいましょ?」


何やらスキルを貰える?訳が分かりません。スキルとは何でしょう?


その後、驚く事に本当に違う世界にやって来たと分かりましたが、頼れる人もいないので、必然的に?一緒に巻き込まれた女性が一つに集まるようになります。


その古手さんと私、あともう1人凄い体型のおばさまが中心となって、その集まりは纏まっていましたが、ただ女性というだけで、皆さん赤の他人です。


どうもそのおばさまは自己中心的で、自分で仕切りたいようですし、時に私達と意見が対立します。


そして私達一人一人に何故か、侍女?メイドさん?が付き従ってくれて、慣れない生活の面倒を見てくれるらしいのですが、本物のメイドさん?

そんな中、矢坂橋さんという女性が、何やら良識あるグループがあるという噂をしているのを聞き、

更にはその侍女仲間のお話で、どうやらそのグループは何か他の男性と違うようで。あ、半数は女性らしいですが、紳士的な振る舞いでまとまっていると聞きました。

一度話を聞きに行きましょうと言う事になって、数人が代表で話を伺いに向かいます。


私は眼鏡が壊れ、周りがボーっとしか見えていなかったせいで気が付きませんでしたが、その、集まりの中心の男性は、私の眼鏡を直して下さり、眼鏡をかけると、驚いた事に、目の前には常山さんと才村さんがいるではありませんか!

私は何とか表情に出なければと思いながら、内心ドキドキが凄く、2人は私が眼鏡をかけていなかったせいで気が付かなかったらしく、気が付いていたら声をかけて下さっていたようです。


この後私は、古手さんと矢坂橋さんを伴い何度も足を運びます。


常山さんはよく分かりませんが、いろんなスキルを得たようで、私達もその恩恵を受けます。

そして、頭に何か装置をつけその装置を体験します。

そこで見た、体験した事は一生忘れないでしょう。

常山さんとの間に何人もの子を得た私。何故かそう言った女性が複数いるのですが、受け入れている私とその女性達。

それぞれ幸せに暮らしている内容です。


その、色んな痛みや、気持ちよさ等も感じられたので、あれはきっと本物の、起こっていた出来事なのだわ、と。


私達はこの後、魔王に襲われ、逃げて、力をつけ、魔王を撃退。

その間に常山さんの魅力なのか、一緒に逃げた女性は皆、常山さんと関係を持ち、何人もの子を授かって、でもそれは皆さん幸せそうで。


私もそんな中の一人。

そう、幸せだった・・・・


ですがそんな幸せも、実際は並行世界?所謂パラレルワールドの出来事だったようです。

今後起こりえる出来事の一つなのだとか。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る