第184話 未来視

視界がぶれてなんだか見えてきます。


目の前の泉が3人に見えています。


1人は今の泉だね。さっきもそうだった。そして後の2人は、何かの選択をして、その選択をした泉としなかった泉という事になるのでしょうか?


そして、どうも嫌な予感がするので、まずはそちらに意識を向けます。


・・・・

・・・

・・


相変わらずダンジョンから魔物があふれ、僕は泉と共にその対応に忙しい。

そしてたまにアーダさんやザーラ姫が顔を出すが、どうも古手さんや矢板橋さんと相性が悪いのか、常に顔を合わせるとけんかをしている。


僕は時にダンジョンに向かい、魔物を討伐しているのですが、

フェンリルから念話があった。何だろう?

【息子の気配が消えた!】



??どういう事?

僕は嫌な予感がしました。

もうかれこれ1週間、友郁を放置してしまっている。そろそろ戻らないと。


【心配だな、僕も戻る、ちょっと待って。】


【急ぐのだ!】


僕は泉に説明をし、急ぎ友郁の元へ戻る事に。


「泉、メ-ルローで何かあったみたいなんだ。それにフェンリルの息子と連絡が取れなくなったのが気になって。だから見に行ってくる。」


「順平さん、気を付けて。」


【全速力で行くぞ!】


・・・・

・・・

・・


メールローに到着をしたが、様子が変です。


誰かが僕らを見て叫んでいる。


すると、何本も矢が飛んできた。


何だいきなり?


まあフェンリルも、僕も、こんなのきかないんだけど、だけど何でいきなり攻撃を受けないといけないの?


フェンリルは矢の飛んでこない方へ向かいますが、

なにかがおかしい。


【まて!止まるんだ?】


【どうした、ってう!なんだこれは!】


フェンリルは何かの罠にかかったようだ。

突然身動きが取れなくなり、僕は投げ出されます。


フェンリルの脚が、拘束されている?


どうする?


足を切断し、エリクサーで回復させるか?


【どう、脱出できそう?】


【駄目だな。足が動かん!】


【少し痛いけど、足を切断し、エリクサーで回復させようか?血を失うが、足は元の通りになる。フェンリルなら痛みに耐える事ができるよな?】


【時間がない、わかった。】


僕は周りを警戒しつつ、フェンリルの四肢を切断、そのままフェンリルを罠の外へ放り投げます。もちろんスキルで僕は強化されているので、フェンリルぐらいなんて事ありません。


そのままエリクサーをフェンリルにぶっかけます。

脚がはえてきます。相変わらずでたらめな薬です。

【ぐう!一体何事だ!】

痛みでフェンリルがそう頭に訴えてきます。


そう思っていると誰かがやってくるのがわかります。


【あ!】

あれは?




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