第176話 僕が倒れている間に、森江さんから連絡があったらしいです
僕は少し気分がよくなりました。
そんな僕を見て、複雑そうな顔をしている友郁。
「どうしたんだい、友郁。」
「あの・・・・その・・・・順平さんがよくなるまで待ってたんだけど、昨日、森江さんから連絡があったの。」
え？もう連絡？いくらなんでも早すぎます。でも、何かあった？まさかここと同じく魔物がダンジョンから溢れてる？
「森江さんから？王都で何かあったのかな？」
「ええ、その、ここと同じで、ダンジョンから魔物があふれたみたい。」
やはりそうですか。
あ、フェンリルと連絡を取ろうか。
【魔物はどうなった？】
【いきなりだな。我にかかればこの周囲の魔物なぞ相手ではないわ！すべて駆逐した。】
【それはありがたい！後はまあ、冒険者がダンジョンに突入してくれる、かな。】
【そんな事は知らぬ。】
【まあそれはいいや。ちょっと王都でも同じ状況らしくてね、連絡とってみるけど、おそらく向こうに行く事になりそうでね。】
【・・・・わかった。どうする？我と其方で向かうのか？】
【そうだね、友郁にはまた怪我人とかいるかもだから、君の息子には残ってもらいたいかな。】
【・・・・わかった。其方のパートナーの護衛をしておけばよいか？】
【それで頼むよ。】
【今から向かわそう。我も門の付近で待機しておこう。】
ふう。理解が早く助かるよ。
「友郁、そのすまないが。」
「あ、いいのよ。ギルドで治療をしていたらいいかな？」
「頼むよ。それと、フェンリルの息子が友郁を護衛してくれるから。」
「わかったわ。その、私の知らない所で・・・・なら・・・・順平さん・・・・私がわからないようにね？」
僕は友郁に済まないと思いつつ、森江さんに連絡を取ってみます。それと・・・・何の事？
《あ、はい、森江です。》
《常山です。》
《連絡待ってました！才村さんからはお聞きになりました？》
《うん、昨日僕が無理して倒れてる時に、連絡貰ったって聞いて。そっちはどうなの？》
《それがその、王都周辺には沢山のダンジョンがあって、その全てから魔物が溢れているようで。正直手に負えません。》
森江さんもかなりのスキルもち。あと古手さんと矢坂橋さん、あとは伊知地さんと吉安さんもかなりのスキルを持っています。それでも厳しいという事は、かなりの数？
だけど、そうだね、魔物単体ならいいけど、溢れた大量の魔物相手じゃあ・・・・
《王家の人達は？》
《今各々全力で当たってますが、その、数が多すぎて。》
どうすべきか悩みます。
今行けば、また古手さん達に影響が出るよね。おそらく何か僕のスキルの影響を受けてるはずなんだけど、そのスキルが何かさっぱりわかりません。
でも、行かないと。
《・・・・わかった、僕に出来る事は少ないけれど、今から向かいます。あ、それと、古手さんや矢坂橋さんの様子はどう？》
《ええと、その、健康ですよ？》
《あ、そういう事ではなくてですね。》
《・・・・その、言いたい事は分かります。常山さんのスキルの影響ですわね。その、すぐに効果が表れ・・・・もうすでに、その、王家の人達と・・・・》
・・・・いくらなんでも早すぎる？
《僕から離れるのはいいですが、その、いくら何でも王家の人とそう言った関係って早すぎませんか？》
《ああ、そのごめんなさい。勘違いしました？》
《え？違うの？》
《ええ、その、アーダ様やザーラ姫と矢坂橋さんと古手さんが、それぞれ衝突しまして。》
ええと？わからないな。一体どうしたんだろう？
《ごめん言ってる意味がさっぱり分からない》
《ええとですね、常山さんのスキルで、古手さん達は大人しかったんです。ですがその、常山さんが出て行かれてから、急に日本に帰らせろとそれはもう凄い剣幕でまくしたてまして。》
・・・・僕が思ったのと違う結果。
てっきり僕と言う縛りが無くなって、僕の事は忘れて、ほかの男性と。
を予想してたのですが違ったようです。
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