第175話 SIide 友郁 その5

私は通信を終え、エリクサーをギルドに預け、順平さんのこの状況を理解してもらい、昨日泊った宿に向かいます。


幸いな事に、同じ部屋が空いていましたので、借ります。

この頃には、順平さんも辛うじて意識が戻ってますが、心ここに非ずといった所です。。

ですので、このままお部屋に行き、先ずはお風呂でリラックスをしてもらう事にしました。


こう言うのは勢い、そして機を見定めないと。

そしてその機は今!これを逃せば次の機会があるか分かりませんし。


早速順平さんの服を脱がし、私も脱ぎます。


そのままお風呂で・・・・


普段は私の裸を見ないようにしている順平さん。

だけど今日はボーっと私を見たまま。

何だか罪悪感が湧きますが、森江さんに対するリードをここで拡げておかないと、取り返しのつかない事になりそうです。


ゆっくりとお風呂から上がり、


順平さんと共にベッドに入ります。


並行世界では、何度も肌を重ねた私達ですが、この現実ではそのような事もなく、順平さんが何故か避けてきます。

ですが勝負はもう始まっています!


それに、初めての記念に、新しい、真っ白なシーツを敷いておきます。

並行世界での初めては、そこそこ血でシーツを汚してしまったので、大体は分かります。


今は薄いシーツ一枚掛けているだけで、お互い裸です。

私はそっと順平さんを抱きしめ・・・・

つい泣いてしまいました。

このまま順平さんが、どうにかなってしまうのでは?

だけど、やっぱり優しい順平さん。


”僕の友郁”


そう言ってくれます。

順平さん・・・・


並行世界で何度も経験はしてますが、ちょっと痛かったです。

ですが、順平さんを感じる事ができて、そんな事は些細な事です。

女の幸せを感じました。

ただ残念な事に、今は恐らく安全日です。

ここで妊娠すれば、もうリードというよりも、勝負が完全に決まるのですが、中々上手くはいきません。


朝、順平さんが起きて、シーツの血を見て心配そうにしていますが、私は嬉しかったと告げ、

万が一浄化で綺麗にされても困るので、順平さんがトイレに行く間に急いで仕舞います。


戻って来た順平さん、もしかしてと思っていましたが、記憶があやふやなようです。

だけど、いいのです。きっとその内思い出してくれるかもですし、思い出せなかったら、また肌を重ねればいいだけの話。


明日・・・・いえ、もう今日ですか。

きっと順平さんは、王都へ、森江さんの元へ向かうでしょう。


順平さんの事です。そうするでしょう。

一度離れてしまった森江さんですが、その分森江さんの行動が気になります。

そして恐らく、順平さんに肉体関係を迫るでしょう。

それを突き飛ばすだけの女性に対する強い態度を・・・・という意味ですが・・・・きっとできないでしょう。


うう・・・・複雑な気持ちです。

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