メールロー

第166話 再びギルドへ向かいます

朝、一寸不機嫌な友郁と一緒に食事を。


ええとその、ごめんね?色々期待していたらしいけど。見事に朝まで寝てました。


「その・・・・ごめんね友郁。なんだか横になったと思ったら、すぐ寝ちゃって。」


「はあ・・・・仕方ありませんね。まあ、食事が終われば、もう一度お風呂にしましょ?」


その後、僕は興奮しないように必死でした。


何だか友郁の視線が痛いですが、気が付かなかった事にしましょう。


あ、そうそう、昨日のお風呂で、今後の事を少し話しあってね。


この街に住むのか、違う街に行くのか、街の事がさっぱりわからないうえに、昨日のギルドでのあれは。

あんなのばかりなら、違う街へ行こうかな?ってなったので、念の為、明日もう一度ギルドへ行ってみようと。

あ、もう今日ですが、もう一度ギルドへ。

紹介された宿は良かったからね。


・・・・

・・・

・・


朝のギルドは忙しい。


知らなかったとはいえ、朝お邪魔したら、本当にお邪魔だったらしく。


どうやら朝一番で、色んな依頼が掲示板に表示されるらしく、より良い依頼がないか、沢山の冒険者が押し寄せ、我先にと良さそうな依頼を奪い合っていくそうだ。


時には殴り合いに発展するそうで。


ゴンザレスが誰かと殴り合っていた。


昨日の今日で彼は反省してないのかな?


王都の冒険者ギルドとは大違いだですね。

それとも王都でも朝はこんな感じ?


暫らく見ていたら、どうやら争奪戦?が終わり、

あ?でもね、掲示板にはまだいくつか依頼かな?が残っていてね?

そんな中、古そうなのがいくつかあって。

僕がそれをじっと見ていると、昨日のおじさんではなく若い女性、がというか若すぎない?まだ中学生ぐらい?の女の子が声をかけてきた。


「あの、おはようございます。もしかしてその依頼受けてくれるのですか?」


・・・・誰?

「ええと、僕達昨日この街に来たんだけど、何が何だか分からなくてね。なので今、掲示板を見てただけなんだけど?」


何故かがっくり肩を落とす女の子。

君は誰?


「昨日と言う事は、あのバカゴンザレスの治療をした方ですか?」


「はあ・・・・あの人、やっぱりあの人おバカさんなの?さっきも誰かと殴り合ってたよね?」


「まあ、朝はよくある事です。あ、それと昨日は父が大変失礼いたしました。」


え?ゴンザレスに子供がいたの?彼はまだ20歳そこそこにしか見えないんだけど。


「違いますよ?間違ってもあんな奴の身内と思われたくないですし!」


そうなると昨日のおっさん?


そんな中、掲示板の中には新しいけど誰も見向きもしないのもあるんだね。


話半分に聞きながら、見ていると。


● ● ● ● ● ● ● ●


《グビッシュ王国全土への依頼》


エリクサー、若しくは材料のエリ草


● ● ● ● ● ● ● ●


と言うのが出ていた。

はて?あれ?エリクサーはカバンの中にあるけど。


「ねえ、この王国全土への依頼って何?」


「あ、それは、その、10日ほど前に、王家の方々ですが、かなりのお方が鬼籍にお入りになられました。」


「確か王様以下沢山亡くなったんだね。」


「そうなんです。よくごぞ存知ですね?で、まだ何人かの方が寝たきりで治療待ちらしいのですが、ずっと昏睡状態らしく、もはやエリクサーぐらいしか助かる道はなかろうと言う事で、この依頼ですが、無理ですよね?」


え?アーダさん達の事かな?

もう生き残りは全員助かったけど?

助かったというか、僕が生き残りは全員助けたんだけど?


「えっと、アーダさんやザーラ姫、アルノルト王子はもう元気ですよ?」


「え?」


「え?」


あれ?誰も知らない?


気が付けば、僕と友郁は囲まれていました。


あれれ?

何か言ってはいけない事だった?

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