第154話 何故全員助かったのか?

僕はふと思いました。

魔王は僕が身動きできない時に襲撃をしてきました。


もうあの並行世界とはずいぶん違う結果です。


そして、僕無しであれだけ防げていたのは驚きです。


で、ふと思ったのは、森江さんをはじめ、古手さんや矢坂橋さんの着ていた服・・・・あれは並行世界でかなりの付与・・・・強化やら魔法の防御やらをしている服だったのでは?


それならある意味納得・・・・


「どうしたの?順平さん。」


「あ、さいむ「友郁!」・・・・友郁・・・・その、なかなか慣れなくて・・・・」


「それでも友郁って呼んでよね?」


今僕は友郁と道を歩いている。

もうこの王都かな?を出てから2時間ほど経過しています。


友郁と会話しつつ、色んな事を考えているわけで・・・・


あの並行世界で、全員が助かったのは、僕が酷いスキルを使った結果・・・・

話術がレベル5に達しツリーが解放した時に・・・・

心理学・支配・隷属・好色・魅了が解放され・・・・

これ等を女性陣に使いまくり、特に古手さんが厄介で、このスキルをフルに使わないと彼女はついてきてくれませんでした。


つまり・・・・後で並行世界を見せましたが、そして、子供を産んだり育てたり・・・・

それはもう大多数の女性にとって幸せと感じるような・・・・

古手さんはあの結果を見て、現実の僕に迫ってきましたが・・・


そう、彼女以外もなのですが、僕がこの結果を嫌だと思っているのは、つまり、彼女達の人格、人権、その他を一切無視して、僕に従うようにして、魔王の手から逃げ、そして・・・・彼女らとセックスすれば、何故か僕の力が上がっていくので、その為に彼女らを犯しまくり・・・・しかも犯されていると認識さぜずに、自ら求めて僕とそう言った行為に励んでいると思い込ませて・・・・


才村さんや、森江さんは・・・・僕に好意を持ってくれてましたが・・・・侍女さんの中には僕の事を全く興味なし、の人もいたはずですし・・・・


僕は・・・・並行世界でこんなひどい事をして、それをそう思わせないようにして・・・・それを見てしまった彼女らは・・・・


結局意図せぬ洗脳状態になってるんでしょうね?

だから暫く距離を取りたかったんです。

ただ、これ以外に皆さんを助ける方法がわからなかったのもまた事実。


「順平さん?」


「あ・・・・ごめんね?」


「それはいいのですけど・・・・何か前方にいますよ?」


「え?しまった・・・・全く警戒してなかった・・・・」


前方を見ると・・・・


かわいらしいワンちゃんが・・・・


あ・・・・豆芝っぽい?


「きゃあ!かわいい!」


友郁が駆け寄ろうとしていますが、僕は急いで止めます。

「駄目だ友郁!あれは・・・・危険だ!」


「え?順平さんどうしたの?あんな仔犬が危険?」


「ああ・・・・あれは・・・・犬じゃない・・・・」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る