第152話 森江さんが待ち構えていました
そして・・・・部屋を出ると・・・・
驚いた事に、森江さんが待ち構えていました。
「常山さん・・・・行くのね?」
僕は認識阻害と、気配も消しているはずなのですが・・・・何故かバレてます。
「見えてる?」
「ええ・・・・」
そう言って抱きついてきます。
「その・・・・ごめん・・・・色々考えたけど、やはり僕は才村さんが・・・・」
「分かってました・・・・ですが・・・・少しだけ、こうさせて?」
僕はそっと抱き返し・・・・
「5年・・・・修行してきます。そして・・・・多分森江「今は泉と呼んで!」・・・・泉、君達は僕のスキルで何かしら僕に対する気持ちに補正がかかってると思っているんだ。だけど、今の僕にはそれを解除する術がない。5年でなんとか見つけ出します。もし無理なら・・・・」
「5年というと・・・・あの世界で、私が才村さんの次に妊娠する頃ね。」
「ええ・・・・もり・・・・泉には言っておくけど、あの時、女性を妊娠させると、僕は更なる力を得ていたようでね、恐らくそう言うスキルがあるんだろうね・・・・まあその前に、複数の女性を抱くと力が増すのを感じてたんだけど、妊娠させるとさらに力が増すのを実感してね、結果それで魔王を討伐できたけど・・・・僕、そんな風に女性を妊娠させて力を得るような・・・・女性をそんな道具でしか扱えなかったのが嫌でね・・・・」
「分かったから全て言わなくっていいのよ?私はそんなのでも受け入れたかった・・・・5年経って、解除する術が分からず、日本に戻るめどが立たなければ・・・・私達も受け入れてほしいわ。」
そう言てキスをしてくる森江さん。
あ!っと思ったけど、才村さんは見ぬふりをして後ろを向いてます。
僕は思いっきりキスをします。
暫くして、森江さんは離れます。
「ごめんなさい・・・・でも・・・・」
「うん・・・・ごめんね・・・・こう言ったら余計に困るかもだけど、僕は森江さんが嫌いじゃないと言うか、好きです・・・・だからこそ悩みました・・・・」
「うん・・・・でも、もう言わないで?別れがさらに辛くなりますから。では・・・・順平さん、またね?」
「うん・・・・泉・・・・また・・・・」
だけど僕はふとまた抱いてしまいます。
そして再びのキス・・・・
目を見開く泉だが・・・・別の意味で目を見開いたまま。
僕は泉に色々なスキルを渡します。
複製とか、必要そうなのを。
それに、もしかして必要になるかもと思い、アイテムもいくつか素早く複製し、渡します。
ぶっちゃけ選別しないまま渡したので・・・・後で何を渡したっけ?と思ってしまいましたが・・・・
こうして口づけをしていれば、申し訳ないけど、魔力?を相手から貰えるので、自身は疲れない・・・・
そして、再び離れます。
少し疲れたのか、泉は半ば放心状態。
そして・・・・さようならをすれば、もう会えない気がして・・・・それは泉も分かっているようで・・・・
人を好きになるって素敵だけど、好きな人と別れるのは、こんなに苦しいなんて・・・・
はじめてのこの気持ちに、僕は戸惑いました。
僕は才村さんの手を握り、2人で去ります。
森江さんが泣いているのが分かりますが・・・・
【5年後・・・・それまで・・・・私も順平さんに相応しい女性になるよう、さらに磨きをかけて待ってますからね。】
と聞こえた気が・・・・
こうして僕と才村さんは、城を去りました・・・・
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