第122話 頭の中に潜りこむ

僕は装置をこの女性に・・・・

その前に、いつまでも胸が露出というのも・・・・

「ええと今はもういいので、布をかけてあげて下さい。」

そう言いながら僕は準備をします。

まずは僕の頭に。

そしてもう一つをこの女性に。


それと・・・・このままでは僕が問題なので、この女性の隣に簡易ベッドを出し、そこに寝ます。

「さい・・・・友郁さん、僕は今からこの女性の頭の中に入ります。もし万が一があれば、この装置を外して下さい。」

「大丈夫ですか?そんな途中でなんて・・・・」

「この装置を利用してみるのですから大丈夫ですよ。精神体がこの女性の頭の中に入り込むのとは違いますから。」



僕は起動します。


ブーン・・・・・・・・・



真っ白な世界ですね。

僕はしばらく周りを見渡しますが・・・・何もありません。

おかしいですね・・・・

ええともしかして既に脳が駄目になってる?

いえ、違うはずです・・・・肉体的な異常は見られませんでしたから。


こういう時は何か変化を・・・・

僕は魔力を流し込みます。

その途端凄い反応が。

ほんの少しなのですが、この反応ですか。


もう一度見ると、何かが見えます。

そこに向かうと、何かの部屋?

その部屋には・・・・先ほどの女性が・・・・囚われている?

「あの、聞こえますか?」


するとその女性がこちらを見ます。

「え?あなたは誰?といいますか、どうやってここへ?」

「詳細は省きますが、貴女方が召喚した勇者、あれに巻き込まれた転移者ですよ。」

「ええと・・・・召喚は成功したのですか?」

「したんじゃないかな?何をもって成功かは知りませんが。」

「では私は、助かったのですか?」

「いえ、現実には貴女はベッドの上で意識のないままずっと寝たきりですよ。多分3日ほど。」

「・・・・そうですか・・・・他には誰か生き残っていますか?」

「10人ほどいますね。全員若い人ですね。たぶん貴女が一番年上だ。ああ、名前は聞きませんでしたが、2人ほど特に雰囲気の違う男女・・・・王子と姫と呼んでいましたか?がいますよ?」

「ええと、私が一番若い?これでも私25ですよ?その私より年上の人が生きていない?」

「さあ?あ、今はそれはいいでしょう。それより貴女だ。貴女を・・・・申し訳ないですが、女性の手を借りて、貴女の身に着けている全てを一度取り除かせてもらいました。」

「・・・・それはどういう事ですか?」

「貴女の身体を調べても、何かおかしい。なので体に何かしらの異変があるのではと思い、肌を見させてもらいました。するとですね、こう胸の真ん中に何やら紋様が・・・・」


そういうとその女性は、自らの服を・・・・胸元をはだけさせ・・・・

「これでしょうか?」


先ほどのと同じ紋様が。

「はい、それですね。一度触れたのですが、弾かれました。何でしょうね?」

「これは魔力を吸い取る紋様ですわ。」

「なんですかそれ?」

「召喚には多くの魔力が必要でした。ですので、召喚に関わった王族はすべてこの紋様を胸に・・・・」

「それ誰か知っている人は?」

「秘法ですので、実際に施術を行った魔術師と、一部の王族しか知りません。」

・・・・それが今も効果を?

「もう召喚が終わったのですよね?もうその紋様の役目は終わったのでは?」

「・・・・これは取り除けません。施術をした魔術師なら可能ですが・・・・私の意識がある間に、魔術師のすべては絶命しておりますので、もはや無理でしょう。」


・・・・これは困りました・・・・

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