第115話 お風呂

お風呂って、一日の疲れを癒す場所だと思ってたんですが・・・・

全く疲れが取れないどころか、余計な心労が・・・


異世界に転移させられてから、何故か女性と風呂に入る事になりましたが、今はそれがさらに進んで10人以上の女性にまぎれて、男は僕だけ・・・・

女湯に男が紛れてしまった感覚です。


そう、僕は今風呂にいるんです。

こんな時に何故風呂って?


いくら危険が迫っているといっても、一度落ち着きたいので・・・・

そう、お風呂は落ち着くんです・・・・のはずなんです・・・・大事な事なので、2度言いました・・・・


「現在常山様ご一行様の貸し切りとなっておりますので、ご安心下さい。」


そう侍女さんが説明してくれますが・・・・何をどうしたら安心できるのか・・・・

とにかく目を瞑って・・・・


何やら心眼というスキルがあるので、僕は目を瞑りスキルで行動しています。

気配察知というのもあるので、それらをフルに活用。

「あ!順平さん!目を瞑っちゃ駄目ですよ!」

この声は才村さんですね。

「僕は何も見ていません・・・・」

ふっ!勝った!

何に勝ったとか考えてしまいそうですが、一瞬そう思って油断しました。

「仕方ないです・・・・恥ずかしいですが・・・・エイ!」

あ!っと思う間もなく背中に才村さんが抱き着いてきました。

無論お互い裸・・・・

女性の柔らかな・・・・僕もう駄目です。

こうなれば無視です。そして僕は気配を遮断する事にします。


一瞬才村さんが戸惑います。その隙に僕は皆さんのいる所から離れ、風呂場の隅っこでササっと体を洗い、湯船に。

魔法で顔に空気の膜を作り、潜ります。


「あ、あれ?順平さん?」


「どうしたの?」

「順平さん、確かにさっきまでいたのですが・・・急に気配が・・・・」

ここでさらに認識阻害・・・・

僕の方を見ても、気が付かないように。

「才村さん、常山さんはかなりスキルを所有してるのですよね?」

「はい森江先輩。そのスキルを使って・・・・何処かへ?」

「そうみたいね。ただ、入り口はずっと閉まったままだから、絶対この場にいるはず。ちょっとみんな!今から常山さんがどこかに隠れているので探して下さい!」

「隠れてって・・・・どこにも見当たらないぞ?」

「古手さん、彼はスキルできっと気配を消しています。目の前にいても気が付かないかもなので・・・・」


・・・・10人以上の女性が僕を探しまくってます。

因みに何度か僕に触れた女性もいますが、そもそもスキルで認識阻害状態なので、僕に触れても気が付かないんです。


そして隙を見て、僕は湯船を出、かけ湯をし出る事に。

入り口にたどり着いたので、ここで気配を元に。

入り口を開け、僕は風呂場を後にします。

一応声はかけましょう。

「では皆さん、僕は先に部屋に戻っていますから。」


ああ!

と声が聞こえますが、無視してササっとバスローブを出し、着こみます。

身体が濡れてますが、とにかくこの場から去らねば!


刺激が強すぎました・・・・

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