第82話 少し広い場所でやってみます。

「あ、その、一寸待って!」

流石に人目があるのはまずいので、侍女さんに僕達だけで集まる事の出来る場所が無いか聞きます。


「いくつかお部屋がございます。そちらへご案内いたします。」


「ちょっと色々待って下さい。ここでは人目がありますので、一緒に着いて来て下さい。」


揚村さんは早速内元君の腕を組んでいます。

そして、才村さんですが、腕を組むのは恥ずかしいのか、手を握ってきます。

いや、それも恥ずかしいです。

そしてその行動の変化を見逃すはずもなく、吉安さんと伊知地さんは早速僕達の後ろで囁きあっています。

まあ気にしないでおきましょう。

そうは言っても聞こえているのか、才村さんは顔を真っ赤にしていますが。


・・・・

・・・

・・


部屋に到着し、中に入ります。

席に着くと早速女子高生3人が詰め寄ってきます。

あ、あの、貴女方3名、今現地の下着しか着けてませんね?服もそうですが・・・・


「ちゃんと浄化はしてますから!下着を!もう一組欲しいんです!同じ下着だと、その内痛みそうなので・・・・」


吉安さんがぐいぐい来ます。

「それと、生理用品・・・・ナプキンもあると聞きました!もし分けてもらえるなら・・・・少しでもいいので!分けて下さい!」

伊知地さんも凄い勢いです。


そして極めつけが・・・・

「下着もナプキンも欲しいけど、私はこれ!最後の1個なのよ!」

そう言って渡してきたのが、三センチ四方?の薄い板?中が直径2センチぐらいの丸い形が見えます。

・・・・一瞬何かわかりませんでしたが・・・・

「コンドームよ!」


ぐはっ!

何故にそんな避妊具をこの子が持って・・・・るか、森信君とやってたんだよね?そして・・・・今は内元君・・・・ 浦山・・・・・・ゲフンゲフン。浦山さんじゃないから!そしてさらに突っ込みたいのが・・・・

「あとこれ!」

緊急避妊薬?何で持ってんの?

そして・・・・タンポン?

「私はタンポン派なのよ!」

よく分かりませんが顔を真っ赤にしながらそう言う揚村さん。


「ええと・・・・先に確認だけど、下着はその、予備はないんだよね、3人とも。それと・・・・才村さんを含め、同じサイズの人っている?ええと、その、僕は今から複製を試みるから、4人で話を・・・・」


僕はこの時ひとつ大きな悩みがありました。この5人をどこまで信用すべきか、と言う事です。正確に言えば才村さんは、僕はもう全面的に信用してますので、4人ですね。

先程の戦闘でも内元君は問題なさそうでした。その彼女になった揚村さんは・・・・一番分かりません。後の吉安さんと伊知地さんは、まだ3日しか経ってませんが何となく信じるに足る性格だと感じます。そう、おとなしくまじめな性格。ですが芯がしっかりしている・・・・


今僕がここで複製するのは問題ないでしょう。その内もっと大変な事になりそうなのですが。

そこで他の人にも分担してやってもらいたいのですが、何処まで任すべきか。

そう、複製のスキルです。

このスキル、ものすごく役に立ちます。

スキルの複製もできました。物理的なのもできましたし。これを任そうと思うと、信用が無いと・・・・


そんな中、先ずはポーションを大量に複製していきます。

10本ほどできた所で、きつくなったので、1本を飲みます。


僕はこの時、外で複製したよりも複製に対し余裕ができたので、少し考えながらする余裕ができました。そして思ったのが、この複製する、した時の物理的な・・・・素材なのか何なのか、これは何なのだろうか、と。


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