第63話 打ち明ける
僕が思い悩んでいると、才村さんが話しかけてきます。
「先輩?吉安さんと、伊知地さんですけど、色んな事を、スキルの事とか話してもいいのではないかと思うんです。」
え?さっきの間に何が?
何か侍女さんによからぬ知恵を?
「秘密はしっかり守りますから!」
「何でしたら私達の初めてを・・・・」
何を言ってるのですかこの人は?
そして侍女さんが・・・・
「もし、どうしても信用できないのであれば致し方ありませんが、一つ提案がございます。」
「ええと・・・・何でしょう?」
「先ほどギルドで私達と受付嬢が念書に署名致しました。それと同じものを用意し、秘密厳守の約束を取る事です。」
ああそうか・・・・でも、裏を返せばそれは信用していない証。
「それにですね、無理やり誰かが聞き出そうとした場合にも、この署名は有効です。書面の効果は絶大ですから、秘密は漏れません。」
・・・・どうなのですかそれ?
「あの、先ずはそれでいいので、信用してほしいです・・・・」
伊知地さんもその話を受け入れてます。
「わたしも・・・・そんなので信用してもらえるなら、お願いします!」
・・・・うーん・・・・
「そう言うと思い、既に書面は用意してございます。」
はや!仕事早いよ侍女さん!
そして3人に迫られ許可する事になりましたが・・・・何故才村さんまで?
書類にサインをしてもらい、有効となりました。
「ええと、その・・・・色々隠していてごめん。まだイマイチわからない事も多いし、下手に君達が知ってしまうと、万が一悪用されてしまうと、君達に迷惑がかかるから・・・・」
「ええとそれって、私達を心配しての配慮でしょうか?」
「ええとうん、まあそうなんだけどね・・・・結果的には君達をだましてしまってたんだ。」
「よく分からないけれど、気にしてませんから。で、どういった内容なのでしょう?」
伊知地さんが聞いてきます。
僕は才村さんに・・・・
才村さんは問題なさそうです。ですがその・・・・なにげに手を握ってきました。ちょっと恥ずかしい・・・・
ですが、僕も色々思う所がありますし、こう言った情報は共有したほうがいいという考えと、下手に知ると、彼女らが何かに巻き込まれるのでは、という考えがずっとあったので・・・・
ですが何故か彼女が手を握ってくれた事で、何だかわからない安心感が得られました。
「じゃあ、話すけれど、君達のスキルは以前確認したけれど、何か変化はあったかな?」
そう言ってまず2人に確認してもらいます。
「ええと、それぞれレベルが上がってます。」
「私もです。」
吉安さんも伊知地さんも、スキルを使ったからね。
「二人ともレベルが上がったんだね。増えたスキルってある?」
2人供、え?と言う顔を。
これはきっと増えてませんね。
「じゃあね、僕のスキルを・・・・見てもらおうかな?と言うか僕も自分のスキル確認してないから。
あ、でもどうやって・・・・?」
すると侍女さんが、
「パーティメンバーには情報の共有と言うのがあります。頭の中で画面を思い浮かべてもらい、ステータス共有の項目があると思われますので、その中で共有するメンバーをチェックすればよろしいかと。」
・・・そんな事ができる?あ、出来た。
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