第53話 2人の女子高生のお願い

「うん、わかった!でもさっきから見てたけど、常山さんってすごい考えするんだね!」

「そ・・・・そうかな?」

「まあ後はね、道具を組み合わせれば、もっと色んな事ができるかも・・・・あ、ちょうど内元君もいるしね、今度相談してみる?」

そう言って内元君を見ると、一生懸命何かを作っているようです。

そして揚村さんも彼を見ます。

「そ・・・・そっか!道具ね!うん!あの子内元君って言ってたっけ?」

「そうだけど・・・・あの子って・・・・彼は君より年上だからね、気を付けてね?」

「え?いいのよそんなの、あ、じゃあ私ちょっと話聞いてみる!」


あ・・・・元気になったはいいけど、あっという間に内元君の所へ。

彼は驚いたようですが・・・・あ、隣に座ったよ。

まあ年も近いし、ここは若い二人に任せて・・・・


すると残った2人の女子高生が

「あの!常山さんにお願いがあるんです!」

「ええと、何かな?僕にできる事ならいいのだけど・・・・」

「さっきのスキルに関しての考え、素晴らしかったです!それで私と吉安さんで話してたんですが、一度私達の魔法を見てもらえませんか?」

「え?魔法?確か火魔法と土魔法だったよね?」

「ええ、そうです。」


「・・・・そうですね・・・・あ、あの2人はなんだか話が盛り上がってますし、いいですか・・・・さすがに建物の中でというのは何だからね、外で見てみようか?」

「外でですか?」

「うん・・・・侍女さん、この王宮で、魔法とか使ってよさそうな場所ってある?できれば下は土とかがいいのだけど。」

「・・・・訓練場がありますが、それでよろしいでしょうか?」

「それはお任せします・・・・街の外でもいいのですが・・・・」

「不慣れな魔法を使うのですよね?」

「ええと一度見てみないと何とも・・・・だけどそうだね、あまり使ってないなら万が一を考えないとだね。」


「ではなおさら訓練場がよろしいでしょう・・・・実は転移者様はいつでも訓練場を使えるのですが、いまだ誰も使っていません。今すぐにでも問題ありませんが、ご案内しますか?」

侍女さんはそう言ってくれます。


「どうする?」

「ええと、どうすると言われても、正直する事も特に決めてませんから、常山さんがよろしければ、是非お願いします。」

「わかったよ、じゃあ伊地知さんと吉安さん、2人ともいい?」

「「はい!お願いします!!」」

そして僕は才村さんを見ます。

「才村さん、一緒にきてくれますか?」

「え?私?」

「うん、駄目ですか?」

「ええと・・・・私は!常山先輩から離れませんから!ずっと一緒ですから!」

さっきからテンションが変に高いですが、大丈夫でしょうか?

「じゃあ僕達4人と、侍女さんで。侍女さん案内お願いします。」


「かしこまりました。では付いてきて下さいませ。」


こうして4人と侍女さんで、訓練場へ向かいます。

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