第15話 お風呂

「貸し切りでございますので、ごゆるりとお入り下さい。中から鍵をかける事ができますので、ご安心を。」


入り口の札?をひっくり返し、どうやら貸し切り?使用中?と表示をしてくれたらしく、中に入って鍵を閉めてくれます。


で、説明を。


「こちらに身体を拭く布をご用意させていただきました。それと、一応御着替えでございます。私共の見立てでご用意させていただきましたが、大きさが合わなければ、後でお申し付けください。」


そう言って後ろに控える侍女さん。


え?ここって、貸切と言うのはいいけど、男女別じゃないよね?


「あ、どうしましょうか?」


どうしましょうと言われても、まさか才村さんと一緒に入るわけにはいきませんし。水着着用の混浴ならまだ何とかセーフでしょうが、いきなり裸で恋人でもない異性と入るのは無理でしょ?


「ああ、僕は外に行ってるよ。才村さん先に入ってね?」


「あの、侍女さん達に申し訳ないので、一緒に入りましょう!」


「駄目だよ!もっと自分を大切にね?」


「ちゃんと布で隠しますから!大丈夫ですよ!私後ろ向いてますから、先に入っちゃって下さい!」


そう言って背を向ける才村さん。

いやいや、なんか違うでしょ?


で、何故かじっと見つめる侍女さん。


あれ?もう1人は?


「さあ早く!」



僕は、仕方なく、服を脱ぎますが、何か視線を感じるきがしますがまあ、男だから、別に見られてもいいのですけど。


「あ!意外と逞しい?」


??才村さん?後ろ向いてるよね?もしかしてこっちを見てたり?


僕は、上半身裸になっている時に、まあパンツだけになった時に思わず振り向いたけど、才村さんと目があったんです。ばっちりと。


「お、お構いなく?ササ、どうぞ?」


まあいいんだけどね、、そんな男の裸なんか見てもいいもんじゃないと思うけれどね。



僕はパンツも脱ぎ、一応布で隠して入っていきます。


「見ちゃった・・・・」


そう聞こえた気がしたけど気にせず入っていきます。


入ったけど、僕は固まっってしまいました。


「中をご案内いたします。」


そこにはほとんど裸で、薄い布を巻いているだけの姿の侍女さんが待っていました。一応肝心な部分は隠れてるけど、その、胸の少し上に巻いてるだけの布。下も太もも辺りまでしかないから、生足がまぶしくって、すらっとした綺麗な肌の足が。


というか、侍女ってここまでするものなのかな?


あまり見ないようにと気を付けながら、僕は侍女さんに案内されて、腰掛に座ります。


やばいです、色々と。


そして、何故かお湯をかけてもらったりして下さり、侍女さんの言われるがままにしていると、才村さんが入って来ました。


侍女さんと同じような姿で。


違うのは、髪の毛をアップにしていて、そのアップの仕方ぐらい?


で、勿論?もう1人の侍女さんも、同じような姿でやって来た訳で。


何で隣に座るのですか才村さん?理性を保てるのか心配です。


「あの、常山先輩、裸のお付き合いですね?」


「あ・、ああ、まあ、日本でも、混浴の温泉とかあったしね。」


まあ、たいていジジババしかいないわけで、若い、それも綺麗な女性なんか殆んど入ってこないよ?場所によるらしいけど。


「お背中お流ししますね?」


侍女さんが背中を流してくれるらしいです。


「お願いします。」


わあ!才村さんが、背中をむき出しにしています。


僕が慌てるのを見て、恥ずかしそうにしながらも、


「背中を流して下さるのですから、布を取らないと・・・・ね?」


一応前は隠してるみたいだけど、駄目だ!下手な裸よりその、見えないから、破壊力がすごいんです!


これが異世界の風呂?


注:勿論違います。そもそも一般家庭に風呂はありません。


大きな街には共同風呂があり、月に2~3回程度、入浴。

また、大きな宿、富裕層向けの宿には風呂が用意してある所もあるようですが、普通の宿にはないらしいです。


これがこの世界の一般的な風呂。あとで聞いた話だけど。

普通の人はせいぜい盥に水を張り、手ぬぐい等で拭くぐらい。

暑い季節であれば川に入る事はあるかと思いきや、無いらしいです。人を襲う魚?がいるようで、もはや命がけ。これも後から聞いた情報です。


それと、地面に穴を掘り続け、運が良ければ温泉が湧く事もある?らしいです。

温泉かあ。

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