第13話 下の問題・食事の問題・色々分らない事だらけ

そう言えば、何も食べていない事に気が付き、食べる場所があるって言ってたっけ?才村さんと相談しよう。


「才村さん、僕ね、何も食べてない事に気が付いたんだけど、何か食べに行ってみないかい?」


「あ、そのごめんなさい。ギルドの女性と食べちゃいました。」


あ、そうなのね。


「そうか・それはその、配慮が足りなかったね。ええと、まあそれでも一度、この王宮だったかな?もしここで過ごすなら、いずれはそうなるだろうから、まあ一度、侍女さんに聞いて、案内してもらわないかい?お風呂とかそういう問題もあるしね。」



「あ、はい!そうしましょう!」


すると、ぐうーと音がします。


「その、本当は食べてないんです。」


涙目でそう言う才村さん。


えっと?変に気を遣わせた?


「まあ、行ってみよう。どんな味がするのとか、今後の食生活を知る上で大事だからね。」


ぶっちゃけギルドへ向かうまでに食堂?みたいなのがあったみたいだけど、食欲を誘う匂いはしていなかったから、あまり期待はできないのかな?


侍女さんが表で待機していたので聞いてみます。


「そう言う事でしたら、ご案内いたします。」


早速連れていってくれます。


あ、そうそう、侍女さん、一日中待機はきついだろうと、2人いるのだから、交代でいいよと言ったら、適度に休憩をしてくれてるようです。

お腹も空くだろうし、おトイレもあるしね。


ああ、此処のトイレは、一応便器?があって、そこで用を足せるけど、勿論トイレットペーパーなんてないです。

それにいち早く気が付いた僕は、あれから必死に家事全般をレベル5まで上げて、浄化を取得しました。


何やら便器に紙が備え付けてあるんだけど、ここは王宮だからあるけれど、一般家庭はどうしてるか、そもそも謎。多分紙は貴重だから、お尻を拭くとかあまり考えられない。

実際に備え付けのを確認すると、紙じゃなく、薄い布でした。


これを横に備え付けてある水に浸して使い、もう一枚布を取って、それで水分を拭く?仕様みたいです。


小ならパパッと済ませ、まあ多少残っていてもね・で済むけれど、大はねちょっときついよね、色々。


実際何で下の話?と思うだろうけど、これはかなり大事な事。衛生管理がどこまで行き届いてるのか、ひょっとしてトイレの後処理がまずくてそこから、かっこ悪いけど、昔はそう言う事がよくあったと聞くし。

後、その布の洗い方とか気になります。


なので家事全般、外れスキル?いやいや大当たりスキルでしょ?


ああ、食事の前にする話ではなかったですね。


でも、僕は敢えて才村さんと、この事はじっくり話をしました。


女性は生理もあるし、恐らくおりものシート?ナプキンと言うのかな?持ってる幸い?才村さんは予備も含め、布ナプキンなるものを所有していて、軽い日?生理じゃない時かな?はその布ナプキン使ってるみたいで、浄化魔法があるので、これで事足りるのだとか。

後は下着ですね。


いずれ布が伸びちゃうから、その前に自分で作らないと。ああ、売っていればいいんだけどどうなのかな?


いざとなれば実物を見せてもらい、作るしかないですね。誰が?自分達が。


そんな事態になる前に、服を作れるようになるスキル、縫製?仕立て?どういったスキルなのかな?取得しないと。


それも含め色々確認事項が多いかな。


考え事をしながら歩いていたら、食事をする場所に着いたようです。


侍女さんは同席しないらしいけど僕は、あ、今は2人いますね。確認したい事があるからと、無理やり2人にも食事をとらせる事にしました。


「私達はここでの食事は許可されていません。」


そうかたくなに拒否するけど、敢えて僕は言いました。


「毒見して?」


「え?」


才村さんが驚くけど、僕はこっそり言った。


「多分大丈夫と思うけど、こうでもしないと食事を一緒にできそうにないからね。」


出てきた食事は、何かのシチュー?パン、野菜と肉の煮物?のようです。


毒見と称し、侍女さんに先に食べてもらい、正確には先にとり皿にとりわけ、4人で食事をします。


案の定というか、侍女を管理している人が居ましたが、


「侍女長申し訳ございません!」


2人はその侍女長とやらに謝りますが僕が遮ります。

「ああ、すいませんが、僕が無理やり同席させているのですよ。」


「ですが、転移者様、規則ですので。」


「あのね、何で一緒に食事させてると思ってるの?」

敢えて少しきつい口調でしゃべります。


「え?どういう事でしょうか?」


「僕はここに来てまだあまり時間が経ってないんだよ?色々信用できない。食事もだ。もしこれに毒でも入っていたらどうなる?だから2人には毒見をさせてる。必要な事だ。以上!」


僕は有無を言わさず話を終わらせます。わかってもらえたらいいのですけれど。


「ど、毒など。」


うろたえる侍女長さんだけど、


ごめんね、こうでも言わないと。僕はこの侍女長さんをじっと見つめます。

何かを感じ取ったのか、その侍女長さんは、


「お心遣い感謝いたします。2人とも、よい転移者様の下に着く事ができましたね。」


「「はい!」」


そんなに他の転移者は扱いが酷いのでしょうか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る