17ページ目:冬の指先

白く細くてしなやかな

風に揺れる梢のような

そんな指が欲しいと思った


でも現実見つめる指は

浅黒く節ばって

指輪すら入らない


これじゃあ手を繋いだって

不恰好になるだけ

あの人の大きな手には

小さくすっぽり収まる

白い手が似合うから


冬に凍えた息を

白く吐きかけても

魔法なんてかからない

あたしの手はそのままで


寒さに痛む指先を

一人 ぎゅうと握りこんだ

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