32配信目 【#異世界たこパ】オフでたこパを開催じゃ【レイ・ブレイブ/リリィ/ニーナ・ナナウルム】2
「えっと、じゃあ早速調理に入るわけじゃが…… タコ、キモイな…」
目の前に置かれた8本の足を持つ無脊椎動物を見る。
……キモい。
え、めっちゃキモくない?
我もタコは食べたことあるよ? タコはとっても美味しい。
でも、我、生きているタコ見るの初めてなのじゃけど、想像を絶するくらいキモいんじゃが?
え、なにこの生き物。
そういえば地球上でタコを食べるのはほぼほぼ日本人だけ、という記事を見たことがあるが、初めて食べようとした日本人凄いな。
我の居た異世界にも似たようなキモいのいるけど、アレを食べようとするやつなんておらんかったぞ。まあそもそも魔物は総じて不味いけどな。
「え、えと、リリィ…… あの、えっとその… 我は、どうしたらよい、でs、良いのじゃ? コイツ“死にたくねぇー!”的な感じがひしひしと伝わってくるのじゃけど」
「アッハッハ! そりゃ死にたくないだろうけど、食うためには締めないとな。
まずはこの調理用のハサミでタコの目と目の間を、こぅ、ブスっとイっちゃってくれ」
:魔王様ドン引きで草
:勇者がクーラーボックスから取り出した時点で怪しかったしなw
:そりゃタコはキモイよw
:食べようとする日本人の勇気に、敬礼ッ!
:タコ「死にたくねぇ!」
:そういえば魔王様動物の言葉分かるな
:草
:魔王様言葉分かるけど締めれる?
:声聞こえるならツラそう
:心優しい女の子になんてことさせるんだ…
:↑この子魔王なんですが…
「ニーナちゃん、コメントでも心配されているけれど、その…… 大丈夫?
辛いなら私が変わるからね。私別に締めることに何も思わないから」
「あ、そそのことなら、大丈夫。じゃ。
我魔王じゃし、命のやり取りとか、年の数よりしてるし、まったく問題ない、のじゃ。強がりでも、な何でもなくて、それこそ人間と話すより、100億倍、くらいは気がラク、じゃ」
:さすが魔王様
:よ、魔王様
:キャラ守るのもいいけど無理しないで
:さすまお
:まあ魔王様だしな(無理はしないで)
:勇者がまた何か怖いこと言ってる
:タコなんて瞬殺ですよ
「……うん。わかったわ。頑張って、ニーナちゃん」
「ほらほらニーナ、タコが逃げようとしてるぜ?」
「わ、分かっておるわ! うぬぅ…… てい」
とりあえず取り押さえて、まな板の上から逃げないようにする。
うぇあ…… ヌメッとして気持ち悪いのじゃ……
「って、痛いのじゃ! や、やめろォ! 吸盤でひっつくな! ぶ、無礼者! 我が魔王と知っての
「ふむ。コレが
:草
:魔王様に触手が絡まってるのか
:草
:wwwwwww
:ふぅ……
:ふぅ
:うーむ、触手プレイはいいなぁ
:天使がハスキーボイスで珍妙なこと言ってんねぇ!w
:天使w
:魔王様……ふぅ……
:いつもの天使でわらった
「くくく、この我に歯向かう度胸は認めてやろう……! しかし、その程度ではこの我には届かぬと知れ!」
「ノリノリね、ニーナちゃん」
「んじゃニーナ、ほら、サクッとイッちゃいな。ほら、ここら辺だ。ちゃんと締めれたらタコの色が変わるから、もし締めが甘かったら刺してから中でぐりぐりってしてくれ」
「大丈夫じゃ、急所の場所は、ある程度、分かる。“輝き”がある、場所じゃ」
吸盤がまだ若干痛いが、とりあえず押さえつけて、右手に持つハサミで狙いをつける。
タコの知能はイヌ並。人間に例えれば3歳くらいの知能はあると聞く。
我に弱者をいたぶる趣味などない。できる限り苦しまずに死なせるのが我の流儀じゃ。ならば一撃でこいつを
「てぁ!」
「お、なんかいい感じの雰囲気だな」
狙い澄ましてハサミを
するとすぐにタコの身体の色が薄くなった。
身体から色が抜け落ちても8つの足はしばらくバラバラに動いていたが、徐々に力をなくしていった。
「出来たっぽい……かの?」
「お、やるじゃねーかニーナ」
:さすが魔王様!
:やればできる子
:さすまお
:大丈夫? 頭よしよしする?
:天使がお父さんみたいでほんわかする
:料理出来てエラい!1万点!!
「んじゃ次は内臓とかを取り出すんだけど…… 若干難しいからな、レイ、やってくれるか?」
「合点承知よ~」
「んじゃニーナはちょい休憩な。ほら、おてて洗ってちょっと横で待っててくれ」
「う、ぅむ…」
言われたとおりまな板の前から横にどいてレイにバトンタッチする。
一応どう処理するのかレイの横からちょこんと覗く。
「タコの
「え、お、うん……」
:勇者w勇者w
:勇者がwwww
:いや正しいけど言い方ァ!
:ブチブチw
:魔王様ドン引きで草
:内臓をブチブチ取り除きます(清楚)
:これが清楚枠ちゃんですか?
「でね、タコの口と目玉も邪魔だから、こやって摘んで引きちぎって、目玉は包丁で周りに切れ込みをいれて……
はい、完成。分かれば結構簡単よ」
「う、うむ…… 画面の前の皆、には、分からんと思うんじゃけど、結構グロかったぞ」
:うん。知ってる。
:ブチブチ引きちぎる音が聞こえてたから知ってる
:勇者の効果音からして結構分かる
:まあ内臓はグロいわな
:オレグロいの苦手なんだ
「うしっ! お疲れさん。あとはぬめりを取って茹でるだけだ」
タコをボールに移し、たっぷりの塩をまぶして準備万端。
リリィの話によると、結構ぬめりを取るのに揉む必要があるらしい。
「じゃ、ニーナ。タコを揉んでぬめりを取ってくれ」
「りょ、了解じゃ」
ボールの中で念入りにタコを揉む。
ここでしっかり取っておかないと美味しく食べられない。
……くっ!
結構力がいるし、つかれるのぅ!
意外と重労働じゃ……
そんなふうに我が必死になってぬめりをとっていると、リリィが顎に手を当てて何やら真面目な雰囲気で近づいてきた。
「……ふむ。
幼女がぐちゅぐちゅニチニチといやらしい音をたてながら、太くて
:ガタッ
:通報した
:ものはいいよう
:お巡りさんこっちです
:嘘はいっていないな
:天使!w
:ふーん、エッチじゃん
:そこに気がつくとは…やはり天才か
:草
――リリィ、お主言い方ァ!
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