7配信目 【レーペックス】雑談しながら銃を撃つのじゃ【キラキライブ/ニーナ・ナナウルム】3

「よし、早速試合開始じゃ。今回もさっきと同じようにランクマッチやっていくぞ」


:お手並み拝見

:お手並みはさっき見たのでおてて拝見

:手元配信とか見たことないけどどんな感じやろ

:タスクマネージャーみた感じは変なソフト使ってへんな

:手の大きさからするにマジでロリなのか…

:中も外もロリとか…ガチ恋いいっすか?

:↑ダメです(一般常識)



「お、我がジャンプマスターじゃな。降りる場所を決められるわけじゃが……

 そうじゃな、あそこの地区に降りよう。

 皆も降りるときはジャンマスであってもちゃーんと周りを見るのじゃぞ? ……むっ。他に2部隊が同じ場所に向かっておるの」


:開幕から激戦の予感

:他の場所に避けるか?

:魔王様ジャンマスも上手いな…

:ジャンマスなんでか他の部隊に追い抜かれるんだよなぁ…

:↑魔王様みたいにジグザグに飛ぶと早くなるぞ



 我らが降りる地点には、我らの他に2部隊。

 他に2部隊いるというのは正直やりにくい。1部隊と戦っているときに横槍が入る可能性があるし、戦い終わったあとに漁夫の利を得ようと襲いかかってくる可能性が高い。


 こういう場合は初動が大事じゃ。


 いかに早く武器を揃えるか。

 いかに早く防具を揃えるか。



「うーぬ…… 我が愛用武器はそう簡単には手に入らぬか。

 これは要らぬし、こいつも要らん。入れ替えて、しょうがない。これで我慢じゃな。アーマーは青か。まあしょうがないの。むしろ全然及第点じゃ」


あさるのはっやww

:マウスの動きが尋常じゃない

:バッグの画面早すぎて視認できないんだけど



「今回はショットガンとピストルじゃな。どちらも1発の威力が比較的高いの。ショットガンの方はちと連射速度が遅いが。


 ――っと。


 足音が聞こえるな。

 味方のを除いて少なくとも2人。もうよったか」


:足音で敵の人数まで分かるのか

:拾ったのは中距離近距離か

:人数まで分からん普通

:おててカワイイ

:自分の足音を敵と誤認する、そう私です。



「我らは室内、彼奴らは外じゃ。

 扉や遮蔽物をうまく使って…… ピストルでヘッショ狙って…… ワンマガジンでとりま1人ダウンさせて…… もう1人来てるからショットガンで…… ドンッドンッ…… 倒して…… 我のアーマーが削れておるので倒したやつのに素早く着替えて…… 最後の1人は…… 2Fにおるな…… 外から登って不法侵入か… ならば詰めて…… ドンッドンッ…… OK 部隊全滅じゃな」


:仲間も頑張ってるのに魔王様が全部もってっちゃう…

:マウスとキーボード両方とも異次元で草

:もしかして指1本1本に意識あります?

:指が全部違う動きしてるンゴwwww



「もう1部隊は来なかったな。よしよし。

 ほれ、お主らこれを使うのじゃ。体力も減っておるじゃろ」


:○早すぎて来れなかった ☓来なかった

:お前の殺戮が早すぎるんだよ…

:回復アイテムにしっかりピン指して優しい

:ほんと死体漁るの早いな…

:アイテム画面ほんと一瞬で草

:脳の処理速度が俺らと違うんだよ

:処理領域が64スレッドくらいありそう



 仲間の回復も済んだ。

 この地区に残っているだろうもう1部隊の討伐に向かおう。


 先程の死体漁りでアーマーもだいぶ良いのが手に入ったし、回復アイテムもそこそこ潤沢じゃな。まあただ、武器はぱっとしたものを持っていなかったのでショットガンとピストルを継続して使用するしかない。


「まて、何だかあそこの岩…… 殺気を感じるの…」


 殺気…というよりも、これは我の『直感』に近いかもしれぬ。

 いくつもの血で血を洗う凄惨せいさんな戦場で、幾度となく救ってくれた我の直感。ここは信じてみるべきじゃろうな。


 手榴弾に持ち替えて岩の後ろに投込む。


 すると慌てて敵の1人が出てきた。


:なぜいると分かったし…

:殺気……?

:え、このゲーム殺気感じられないと無理?

:漫画の主人公並に殺気を感じるなw

:殺気ってなんだよwww

:殺気で察知ってか?w

:戦闘センスが卓越しておられる…



「ふっふっふー! やはり居たな! こそこそと待ち伏せしてこの我をあざむこうなど、1000年早いな!!

 そら、鉛玉のプレゼントじゃ!」

  

 岩の陰から慌てて出てきた敵をピストルで撃ち抜く。

 ドンッドンッドンッ と小気味よく3発を頭に打ち込みダウン。


 とどめを刺すため更に打ち込もうとすると左前方からライトマシンガンの弾が飛んできた。


 視線を素早く向けるとどうやら残りの2人。

 我のアーマーはほぼ削れておらぬのでそのまま突っ込む。


 ドンッドンッ と軽く撃ち込みつつ、建物の壁を蹴りあげ、高速で空中を飛び敵の背後を取る。


 これはウォールジャンプと呼ばれるテクニックだ。

 文字通り壁を使いジャンプする技で、ボタン入力がシビアだが、壁をモーションなしに登れたり、高速で敵の背後を取ることができる。


 そして背後からさらに撃つ。


 残った1人はショットガンで処理。



「一丁上がりじゃな!」


:手元の動きが異次元過ぎて……

:普通にウォールジャンプつかっとる

:この間わずか10秒

:空中方向転換も使ってたぞ…

:高等技術をさらっと使うな

:手の動きが同じ人間とは思えない

:エグっ…

:キャラコンやば…

:手元配信なのに画面に集中しててみてなかった

:ほんとに被弾しないな…

:体力ほぼ満タンやん…



「ふはははははは! どうじゃ見たか!!! これが我の実力じゃ!」


:疑ってごめんなさい

:存在がチートじゃん…

:★なんでそんなに上手いの?★

:本当は人間じゃなくて戦闘アンドロイドなんだろ?

:魔王様やぞ

:★岩の後ろにいるのなんで分かったん?w★



「なんで上手か、か…… まあ我も一応練習してウォールジャンプとか習得したし、練習かのぅ?

 岩の後ろに居たのが分かったのは、まあ直感的に分かったとかしか…」


:練習してもあんなに上手くなれません先生

:ウォールジャンプ実戦で使えんわ…

:ブラックハウンドのスキャン要らないな…

:★エイムも練習の賜物?★



「エイムか? エイムはそんなに練習しておらんな。

 まず全部の武器の反動リコイルを暗記するじゃろ? そしたらその武器に応じてリコイル制御を毎回同じようにやればいいだけじゃ。こんだけマウス動かせばこんだけ動くっていうのは全部覚えておるし… 敵の動きに合わせて動かすだけじゃからのぅ… どうやっとるか改めて聞かれると答えにくいな」


:まず全部の反動を暗記します←無理

:んなアホなwwwww

:なに使わせても強いのか…恐ろしい子…

:前提条件がきつすぎる

:記憶力がやばたにえんの無理茶漬け

:Q.なぜ強いのですか? A.強いから

:魔王様にとっては歩くのと同じくらいの認識



「まあそんな感じじゃ。

 それじゃあ、チート疑惑も晴れたということで手元のカメラは切るからのう? …ほいっと」


:あぁ、お手々が……

:おてて助かるのに…

:今まで見た手元配信で一番異次元だったな…

:なぜ切る必要が有るんですか?(怒り心頭)

:おててで助かる命だって有るんですよ!!



「お手々で助かる命ってなんじゃよ……」


:そりゃお前余命わずかな俺の命がだな…

:もうすぐガンに効くぞ

:インフルエンザにも効くぞ


白月ノゾミ:ちょっと遅れちゃったけど来た!



「ぷぇアゥ?! ノじょミちゃん?!?! 

 Бi deŋubiki mӔbofe pЁsБd?!?!??! Nutu tЁmБfӔn kӔlodoloŋБ fulЁpБfonӔ Ӕ Ӕ…? GЁŋБsozЁ……???」


:なんか今異世界言語が聞こえましたね

:人間の可聴音域ぎりぎりだったな

:ノゾミちゃんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

:なんぞその声www

:ごめん人間の言葉でお願い

:母国語でてますよ

:後半なに言ってるか聞き取れんww


白月ノゾミ:昨日トゥウィッターで見に行くって約束したからね!



「うウェッへへへ… あ、あのこんにちは… ふへぁへっ… 本日はお日柄もよく……」


:魔王様、前!前!

:銃声銃声!

:お日柄とか聞いてないから敵!

:魔王様敵来てる!!!

:お日柄より敵気にして?



「うぇあ? 敵! ぇあ、ちょ、まっ……!」


:死んだw

:死んだww

:初死にがくっそ情けないwww

:仲間も死んじまった…w

:一瞬で溶けたw

:まあ棒立ちやったでなw


「あぅ… すまん、仲間ともよ…」


白月ノゾミ:ご、ごめんね。試合中にコメントして…



「いや!全然!ノゾミちゃんは悪くないのじゃ!むしろ攻めてきた敵が悪い!言うなれば女神との邂逅に水を差した背信者、背教者、どんな言葉を使っても言い表すことの出来ぬ大罪人どもですじゃ!ノゾミちゃんとの会遇を邪魔した彼奴らにはそのうち地味に嫌な呪いを遠隔でかけてやりますのじゃですよ!」


:のじゃろりと敬語が喧嘩してるな

:魔王様は神と敵対してそうなんですが…w

:ほんと早口だと息継ぎないなw

:リモートで呪いかけるなw

:時代はテレワークだからな

:リモート呪いは草


白月ノゾミ:私のせいで負けちゃったけど…さっきの戦いとってもすごかったね!かっこよかった!



「かっ…! ノゾミちゃんが我のこと格好良いと… うぇへァ…

 よし! ノゾミちゃん見ててくださいなのじゃ! ノゾミちゃんのために爪痕1試合で20キルダブハン1試合で4,000ダメージ以上もりもりで棺桶の山を作りますですのじゃ!」





***



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[白月ノゾミ/@Shiratsuki_Nozomi]

[返信先:@nina_nanaulmさん]

ニーナちゃんの配信とってもかっこよかった!!!

試合の途中で気が散るようなコメントして本当にごめんね( ´•̥̥̥ω•̥̥̥` )

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[ニーナ・ナナウルム/@nina_nanaulm]

[返信先:@Shiratsuki_Nozomiさん]

きょ、恐悦至極でございます。

試合のことは本当に大丈夫なので気にしないでください。むしろ気をそらした我が悪いのです。というより空気読まないあの敵が悪いです。最大級の呪力を込めて腹痛呪いしておきました。

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[白月ノゾミ/@Shiratsuki_Nozomi]

[返信先:@nina_nanaulmさん]

呪いもできるんだね!さすが魔王様!

ニーナちゃんのお話とっても面白かったし、今度一緒にコラボ配信とかしたいな!

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[ニーナ・ナナウルム/@nina_nanaulm]

[返信先:@Shiratsuki_Nozomiさん]

ごめんなさい。我、いわゆるコミュ障で…ちょっと……

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[白月ノゾミ/@Shiratsuki_Nozomi]

[返信先:@nina_nanaulmさん]

初配信でニーナちゃんがしてほしいって言ってた、よしよしもしてあげるよ?( ¯꒳¯)b✧

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[ニーナ・ナナウルム/@nina_nanaulm]

[返信先:@Shiratsuki_Nozomiさん]

アーカイブ観られたのですか……

その、とっても甘美なお誘いですし、本当はノゾミちゃんといっぱいお話してみたいんですけど… ごめんなさい、もうちょっと心の準備が出来てからお願いしたいです。

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[白月ノゾミ/@Shiratsuki_Nozomi]

[返信先:@nina_nanaulmさん]

うーん…そっかぁ…残念(´つω・`)シュン

じゃあいつでも私待ってるからね!ニーナちゃん♡♡♡

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