第3話 転生前にて

 一発殴られて意識を失った、気がする。

 良くわかんないけど妙に強いヒョロ餓鬼にボコられてからの記憶ないんだよな〜

 やっぱり負けたんかね僕?

 まあ途中から分かってましたけどね?

 ってゆうか元々誰かに勝てると思えるほど自分に自信ないしね僕!

 元々気弱で心意気じゃ誰よりも弱い自信あるからね!

 まあ心に反して体と脳味噌は神がかってるからこそ今まで人の動き真似してるだけで勝ててたんだけど、、、

 まあだからって簡単に自信は付かないよね!


「え〜っと、誰でしょうかね?」

「んへ? 呂技 三藤だって言ってるじゃないですか! なんですか⁉︎ 急に体型変わったのは僕だって驚いてるんですよ‼︎」


 僕の目の前で座るボロい布切れみたいなの巻いたコイツ、さっきから大分な失礼かましてくれている。

 と、言うのも気絶して目ざまた時に僕は雲に浮いていたんだよね!

 って言うより雲に乗ってた感じなのかな?

 まあ兎も角、そんな不思議空間でいつから現れたのか知らないけど瞬きしたら居たコイツ、名前はラファエラと言うらしい性別すらわからない顔のコイツが言うことを万に一つ事実だとするんなら『身内の失態と上層部の手違いで殺されたらしい僕をそのまま殺してしまうと勢力争いで弱いのに弱みを与える結果になって、それは流石に困るって結論が出た。そんな状況で過去取られた対策を取るのならば外面的にも少しはいいんじゃね?』っとゆう感じの結論が出て、そんな感じで僕の転生が結論したらしい。

 転生が輪廻転生みたいな記憶のリセット含めた言葉なのかラノベによくある記憶保持してのチート転生なのか、その辺はまだ説明されてないけど状況聞く限りでは身内ってのがルシフェルって奴と考えたら筋は通ってそうかな?

 まあ分かんない話じゃないし、、、

 いや分んねぇな。

 それはそうと僕がいる場所は精神世界と呼ばれる場所だそうで肉体ではなく精神の強さが体の大きさとかに反映される場所だそうなんだよな。

 それで僕の精神が反映されちゃうと体とは全く違う弱っ弱しい見た目になっちゃったらしくコイツは僕の個人情報が書かれてるらしい紙の顔写真と僕を何度も見ながら「本当に呂技くん???」とか「絶対嘘でしょっ!」だの「うっわメチャ意味分かんねんだけどWWW」みたいな、大分な態度で失礼かましてくれてる。


「う〜ん、まあいっか。 転生させちゃえば良いんだし、、、 うん、じゃあ手続き始めようかな!」

「急に話題変えるなよ頭追い着かねぇは!」

「良いの良いの〜 臨機応変じゃないと今どき生き残れないっしょ〜W」


 そんな軽口を叩きながら何処から出したのかって感じの紙を3枚僕に渡したラファエラはシャーペンを手渡しつつ隣に来て紙の説明とかをしてくれた。

 そんな訳で資料を仕上げていこう!





















「うん、こんな感じでいいかな? それじゃコレだけ貰っとくね、残りの2枚は適当に曲げて置いといてね!」

「はいは〜い!」


 僕は言われた通りに字のびっしり書かれた紙をラファエラに渡してグラフの書かれた紙と大量に情報が記述された2枚の紙を小さく折って着ていた真っ黒のブカブカな服のポケットにしまっといた。

 どうにも服装は生前と変わってないみたいだな、、、


「それじゃあ手続きも終わったし適性検査してみよっかな」


 適性検査?と多少の疑問が頭に過ぎるけど放っとく。

 無駄に頭使うのは嫌いなんだよね僕!


「理解に苦しむって顔だね? まあ当然か〜 適性検査ってゆうのは簡潔に言うと来世での特殊な才能、みたいなモンさ!」

「才能、、、?」


 スキルとゆう単語に才能の表現方法から考えると、、、

 どうにも異世界系のラノベで見るような超能力っぽい力の事っぽいかな?


「お、流石はアニメが盛んな国出身だね、理解が早い! それ位に考えとく方が気楽ってモンだよ! 理論とか考えてたら頭痛くなっちゃうしね! それじゃあ分かったところで、始めよっか!」


 ラファエラの思考を読んだみたいな返答に驚く間も無く差し出された石の板を戸惑い半分で受け取る。


「その板で判定するんだよね! 方法は簡単、頭の中で言語を、君の場合は『あ〜ん』の平仮名を暗唱するんです! すると言語が石版にインプットされて数秒後には言語変換された適正スキルが表示されてるんです!」

「難しいこと言ってるけど、要するに『あいうえお』から順番に思い浮かべればいいんだね」

「そうゆう事ですよ〜!」


 返事を聞くと同時に石板を持ち直し頭の中で平仮名を暗唱してみた。

 暗唱が終わって数秒するとソコソコ大きい石板の真ん中あたりが熱されたように赤くなる。

 そして一瞬を経ると急速に熱が冷め石板には目に優しい大きな字で『影潜りの騎士』と何故か漢字変換された字が映し出されていた。


「成功したようだね! 僕は字が読めないから読み上げてくれるかな?」

「えっと、影潜りの騎士、だな」

「ほっほ〜う! こりゃ珍しいのが出たな! かなり特殊なスキルだよそれ! 下手すれば偽り系統のスキルよりも希少で強力だ!」

「その偽り系、何とかは分かんないけど宝くじの一等みたいな事か?」

「まあ希少って点じゃそうかな? コッチの方が何百倍も珍しいけど。 それでスキルの説明ね、コレは魔力って呼ばれてる特殊な物質を使って扱うものだよ。 この魔力に関しては後日別の奴が教えてくれるから相当端折るけど体内で生成されるエネルギーの一つって覚えとけば大丈夫だね! それでスキル、の前にステータスの補正から説明するね! まず〜、、、」


 話が長ったらしい上に理論だらけで難しいから割愛すると〜『異世界出身の僕にも生まれ持った魔力とゆうものはあるらしい、ただ今までの人生で魔法を使えなかったのは? って疑問に思うかもだけど、、、コレは単純に使い方を知らなかったからとのこと、、、 そんで僕の魔力は生まれつき異世界でも普通に上位へ通じるくらい大量だったそうだ、そこにプラスで転生特典とかゆう報酬で膨大な量の魔力と身体的なステータスが貰えたらしい、そんでダメ押しの失態分の加算ステータス&魔力、コレがラファエラの言ってた補正って奴らしい。んで次に僕のスキルである影潜りに騎士だけどコレは僕を守る騎士を作る能力らしい。才能と言うか〜精神の器の大きさ? に応じて騎士の数は変動するんだけど一体一体の強さは必ず僕のステータスと同じになってるらしい。更に合成してあげるとステータスが単純に足し算されるらしい。それとコイツらの見た目は生前の僕と同一らしいんだけど体の形は自在に変えれるらしい。それに送受信ってゆう付属のスキルが騎士全てに宿っている』っと、大雑把に説明されたんだけど、、、

 まあ普通に訳わかんないんよね!


「まあ僕からの説明は以上だね、さっきも言った通り我々の不始末とゆう事で他の異世界人とは違いこれから飛ぶ世界の魔力と能力の適応を行っていただく。 もちろん調律師には超一流を用意しますんで安心してくださいね。 それでは先生の所に送りますね〜」

「はいはい、了解ですよ〜」


 僕は適当に答えつつ急に現れた幾何学模様の上に飛び乗った。

 まあよくわかんない事言ってたけど良いっしょ。

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