　瓶の蓋を開けて、スプーンを差し込んで、ポルカリの蜜（メリ）漬けを一匙。つん、と柑橘系特有の酸っぱいにおい。

　溢れた唾液を飲み込めば、迫り上がっていた気持ちの悪さが、においと共に体の底に落ちてゆく気がした。

　口に含むと、ぎゅっと絞られるように酸っぱい。そして、どろりと甘く喉に流れる。

（140文字・ルビ除く）

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『旅をする──ドラゴンの少女と巡る異世界』

そういえば、ポルカリの蜜（メリ）漬け二瓶を買って、それ用にスプーンまで買ったけど、本編では「船の中で全部食べちゃった」で済ませてしまってたなあ、と思いながら書きました。

ポルカリの蜜（メリ）漬け、本編では生地に混ぜ込んで焼いたお菓子が出てきましたが、船の上ではユーヤとシルはそのまま食べてます。

お湯を注いだら、ホットレモネードみたいな感じになるんじゃないかな。

後、あの世界に存在するかは不明だけど、きっとアイスに添えても美味しいと思う。

作者は柑橘系の果物大好きです。

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