第8話
横の男が話しかける。
身長は190cmくらいで痩せている。
「なぁ、あんたは属性は何が得意なんだ?」
「五属性使えるけど、得意なものはない。」
「五属性!?」 男はくっくっと笑って続ける。
「冗談はいけない。 五属性はアーサー王と名前は忘れたが、ふたりはいた。 今はアーサー王だけだ。 それ以来は現れいちゃいねぇ。」
「そうかい。」 ジョンは抑揚のない声で答えた。
「使えるという証拠をみせろ。 おめぇはペテン師じゃないだろ。」
男は挑発する。
ジョンはしゃくにさわるが、やってみせた。
「うん、できるんだな。 それとよ… レベル1程度だせ。 なんかかっこいいのかださいのかどっちなんだよ。 まぁ、教えてもらったしよ。 風属性が得意だ。 火と水をちょっこと使える。 名前はトムだ。」
「ジョンだ。」
ジョンとトムが話している間に他の兵士は門を出ていた。
出遅れている。
ジョンはトムのあとを追いかける。
追いつこうにも追いつけない。
トムの足から何かが出ている。
ジョンはよく見る。 風が出ているようだ。
風を使って、足を速くしている。
トムの真似をしようとする。
手から出したことはある。 しかし、足から出す感覚なんて分からない。
足に感覚を集中させてみる。
風を感じない。
ただ走っているだけになってしまっている。 今はできない。
それだけは分かった。
トムは止まっている。
土の壁からのぞきこんでいる。
「止まれ。 見るんだ。 あれがケンカか。 違うだろ。 戦だろ、何百人が動いているんだぞ。」 トムは言う。
ジョンの視界からは戦にみえる。
ケンカとは違う。 壁を作ったり、人を近づけないように風でバリアを張っている。
「おまえ、戦は初めてか? こっちは4回くらいは経験している。 弱い力でも使いようで何とかなる。」 ニヤリと笑う。
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