書き下ろし作品に寄せて(管理人より)


 今回、幻想と笑いをポイントで、次のようなマークで表しています。


 幻想 🗡🗡🗡🗡🗡

 笑い ❤❤❤❤❤



 これは管理人が評価の際の目安として、主観でつけているものになりますので、低くても気にされないでくださいね。また、上限も「5」ではありません。




【書き下ろし作品への講評】投稿順、敬称略です。





 雲の上の男/朽木桜斎

 https://kakuyomu.jp/works/16817330647909037512


 幻想 🗡🗡🗡

 笑い ❤❤❤


 最近は各サイトでイラスト投稿を勢力的になさっているのをお見かけします。お忙しいところ書き下ろしを引っさげてのご参加、本当にありがとうございます。


 一見、ほのぼのとしたユーモラスな作品に思わせながらも風刺がすごい、といった感じでしょうか。

 道教思想云々といったことは私には語れないのでやめておきますが、やはりどこか「神仙っぽい」存在な気がする「おいたん」ですよね。またこういうメッセージ(警鐘や願望)は現実社会が不安定になるとよく沸き起こってくるものです。


 こういう作品に触れたときにいつも思うのは、地に足のついた、日常を生きる私たちの前に突如こういった「かけ離れた世界にいる人」が現れたときに、このスクランブル交差点に居合わせた人たちのように、ただひたすら「呆然」とすることしかできない、ということなんですよね。別に私たちも間違った生き方をしているわけではないのですが、ふと「これが絶対的な幸福でもないのか」と気づかされるような、感情が揺さぶられ、「立ち止まらせられる」ような感覚が生じる。その感覚が生じた人たちにとっては「受け止めるべき何かがある」ということなのかもしれません。


 作中にあるように、雨に降られるたび「うんざり」とし、おもしろいことが終わればまたそそくさと足を動かさなければならない私たちには、一生届かない「美しい虹がかかる場所」に帰ってしまった雲に乗ったおいたん。彼発進で、特になにかを知らせたかったわけではないのかもしれない。ならば、なぜ現れたんだろう? と思わされる不思議な小説。孕石備前守って……もしかして『シグルイ』ですか? ウィッグネタも『シャッポを脱がせる守衛さん』ぶりで、おもしろかったです。


 社会風刺としても千文字程度の作品とは思えない味わいを感じさせていただきました。






 枕の下からチョモランマ/野村ロマネス子

 https://kakuyomu.jp/works/16817330647994526549


 幻想 🗡🗡

 笑い ❤❤❤


 タイトルが非常に良いな、と。今回は企画参加作品でしたので当然読んだのですが、私の感覚で言いますと、カクヨムのトップ画面に「注目の作品」でこれがあり、目に入ったら、 必ずタップするでしょうね。

 そもそも「チョモランマ」の語感がなんだかコミックっぽいということに今さらながら気づきました。作者様の筆名の字面も合わせるとインパクトはなかなかです。ただ、作中にチョモランマは出てきません。なのでここにセンスを感じさせていただいたのが一つ。


 落語研究会のメンバーたちが研修旅行へ行ったというお話を「落語」で聴かせてくれました。冒頭も自然な入り方でいいですね。現実を元にしながらも最後の方でリアルからオーバーしてしまうところが落語もそうですし昔話っぽいとも言える気さくで滑稽なノリで、一番の笑いどころ。まるで〝競り〟のように声をかけ合って徐々に拡大していく小道具たちが大変愉快でした。幻想というより「空想的」な展開ですが、「毎度馬鹿馬鹿しい噺を……」を裏切らないばかばかしさこそが肝腎です。落語として様になっていたと思います。

 ご参加と素敵な作品をありがとうございました。





 行倒れ神に捧ぐ解決案/十余一

 https://kakuyomu.jp/works/16817330648115640860


 幻想 🗡🗡

 笑い ❤❤❤❤


 道に倒れていた人に声をかけたらいきなり羽釜を出してきた──。このシュールな感じがいいですね。

「行倒れの神」という設定がすごい……。倒れている時点で神としての威厳&能力やいかに……というツッコミどころです。

 なぜそのような有り様になったのかというと、どうも、ガスコンロやIHまで出張ってきた昨今の台所事情──というか炊飯事情についていけなくなった「竈の神」ということらしく、そのお悩み相談的ストーリーでした。

 神なので「神秘的な」とも言えますが、あまりに「人間み」が強いというか大変親しみが持てて、どこかに本当にいそうな気がしましたので、幻想ポイントはやや低めにつけているかもしれません。ただ私個人がかなり注目したのは文章で、各話題に対する解説や風景・人物描写などがものすごく行き届いていて細部まで読めましたし楽しめました。表現力も鮮やかで見習いたいところです。語り手がニュートラルであることは大事な部分だと思うのですが、真面目に問う部分はかなり真面目であり、なのに(「うらめしや~」とか言ってみてほしい。)──などとくだける部分もちゃんとあって、理想的でした。笑いの箇所──竈神のボケ&主人公のツッコミ──も良かったです。


(引用)古墳時代感と不審者感以外も凄い。



 この批評眼、いいですねぇ。


 おそらく、普段は笑いの作品を書かれている方ではないのだろうな、と。ともすれば、こういったキャラクター小説も会話メインの作品になることが多いのを、


(引用)

「久々に力が漲ってきたぁァ!」などと叫びながら不思議な動きで舞い踊る。


「というかガスコンロ神て! IH神て!」と言いながらケタケタと笑い、急にスンッと真顔になった。



 などと、「動き」の笑いを入れてくださっているところが私的にはポイントが高かったです。これは私の好みなのか、今まで読んできた中での経験上なのかわかりませんが、「滑稽な動作」というものが頭に浮かんだときの笑いというものは非常に破壊力があります。いわばホラーなどで、「書かれていない部分を想像することで沸き起こる恐怖」と似たものだと思っています。小説は映像がありません。なので、読者が脳裏でその動きを勝手に描いて笑う、ということになり、もちろん会話でも口調やらそれをしゃべっている人物の表情なども浮かびはするのですが、もっと「動的で派手である」という強みがありますよね。サイレントのコントを思い浮かべればわかると思います。


 十余一さんのような「微に入り細に入り」という描写は笑いの作品ではたしかに端折はしょられることが多いです。どちらがいいとか悪いとかではなく、ギャグを書かれる方は笑いこそが「メインディッシュ」なのでそこを浮びあがらせるのは正しいのだと思います。だからとはいえストーリーがあるならば「もう少し描写がほしいよな」と思うこともしばしばで、それでも「ごちゃごちゃと書きすぎると笑いの勢いはがれてしまう」──この辺が難しいですね。

 書き下ろしでここまでの作品を読ませていただいたことが非常にうれしかったです。ありがとうございました。





 徒然なるカオス(ウサギ様は無言 編)/猫とホウキ

 https://kakuyomu.jp/works/16817330648285623798


 幻想 🗡🗡

 笑い ❤❤❤❤❤


 キャプションで言及がありましたが、「幻想とは何ぞや」と悩ませる結果となってしまい、本当にすみません。ええ、ファンタジーとは違いますが、範囲が広すぎますよね……。ところで、「おカオス」って(爆笑)。京都の方が「我が家では『お蜜柑みかん』と呼んでます」と言っていましたが、大分県の方が「おカボス」と言ってたらおもしろいだろうなぁ、と……あ、「おシイタケ」の方が有名かしら?(関係ないことを話すな)。


 笑いの仕掛け「くり返し」を楽しむ小説ですね。人間は目的に沿って意味のある行動を取る、といった「当たり前」を次々覆していく──こういう笑いはもちろんよくありまして、だからこそ「どうなっていくのか」というところに期待が高まっていくわけです。そして大抵は、ナンセンスな物事にまともな決着などあるはずがない、というふうに意味のないまま終了することが多いですよね。それをわかっていながら無駄と思える時間でも追いかけていきたくなる妙な快感が、こういった作品の持ち味ではないかと思います。


 こちらはたしかに幻想というよりは空想的なおもしろ展開、といったものですかね。「くり返し」は同じ文章&パターンが何度も登場するので飽きられてしまうことが多く、当然読者の読むスピードが上がり、へたをすると読み飛ばされてしまう恐れがある。なので「ただし呼吸もままならぬ。」のような、リズムを非常に意識された文章が良かったですし、なに一つ満足な結果が得られていないにも関わらずおとなしく受け入れてしまっている主人公のお間抜けさ、我慢強さが同情心も伴って可笑しかったですね。

 また助けにきた人が主人公の頭をテーブル代わりに用いるという部分が「三段オチ」のように三段階になっていましたね。その三回目、見た目は同じことをくり返しているように思えますが、「京都産でも大丈夫ですか? →コーヒーのほうが好きです」までの畳み掛けはすごかったと思います。


 私はグリム童話の『おりこうハンス』みたいな単純なお話が結構好きなんですが(一番好きなのは『フリーデルとカーテルリースヒェン』ですけれども……)、自分で書けるか、と言われたら自信がありません。そもそも私の理屈っぽい性質や中途半端なモラリティなどがナンセンスに向いてないんだろうな、と思っています。猫とホウキさんのこちらの作品、「くり返し」だけでこれだけ笑わせられるものが作れ、「おまけ」の部分のちょっとした毒、しかし雰囲気として保っているキューティーさなど、非常に楽しめる内容だと思いました。


 いつも企画にご参加いただき、いろんな発見や笑いの快感をもらい過ぎ、というくらいもらっていると思っています。本当にありがとうございます。






 土中記/つくお


 https://kakuyomu.jp/works/1177354054885923598

 ※収録の『a man with NO mission』のURLです。


 幻想 🗡🗡🗡

 笑い ❤❤❤


 前大会の覇者、つくおさんですね。お忙しそうでしたのでどうかな、と思いましたが、『a man with NO mission』の作品を、こちらの書き下ろしも含めて三作もくださいました。


 気味の悪いお話が多いですが、私はとても好きですね。

 不条理と言うように、通常あり得なさそうな出来事に主人公が巻き込まれ、「なぜこういうことが起こるのか」といったところが「判然と」しません。ここに感情としては割り切れないことの多い人間社会に対する抗議的なメッセージがあるように感じます。


 このお話、おにぎりが出てくるので『おむすびころりん』みたいでもありますし、主人公を軽々しく扱う老人や少女が童話っぽい気もしますが、実際は似て非なるもの。たとえば、

 

(引用)なぜか、土の中にいたときの方がよほど快適に思えた。


 何気に挿し込まれているこのような文章、「淡々と突きつける真実」が、心にヘヴィーに利いてきます。こういうもの、つくおさんの作品にはよく見られ、うまいなぁといつも思っています。

 思えばこのお話は、私たちも昆虫や小動物に対して命さえ軽んじているように粗雑な扱いを平気でしているということを写し取ったものじゃないか、とも取れますよね。暗い土の中でひっそり暮らす生き物を人間は下等動物などと呼んでいるけれども、彼らに成り代わってみると、地上の暮らしはまったく快適ではない、という真実。また、私たちが普段行っている「人生の選択」の、「こんなことになるくらいなら**するんじゃなかった」という後悔や、「もう後戻りできないんだ」という現実に対するショックも感じられます。なので、フィクションであり、あり得ない話であっても、「感情としては経験がある」と重ねてしまい、決して「自分とは関係のないお話」として流すことができなくなる、ということです。


 とにかく無気味さが「ギャグ」みたいな、独特の作品ですね。タイトルも非常に好きです。






「まずは安心してくれ。そのすきにお茶をかもし出すから」/七草すばこ

 https://kakuyomu.jp/works/16817330649007286979


 幻想 🗡🗡

 笑い ❤❤❤


 七草さんの作品、いつもはシンプルなタイトルが多いような気がしていたのですが、こちらは「タイトル」「キャッチフレーズ」「エピソードタイトル」とかなり執拗に懇願めいた何かで畳みかけてきたので、「一体、何事?……」とまずそこに辟易へきえきさせていただきました。

 

 辟易と言うと、まるで私に嫌気がさしたように捉えられてしまうかもですが、個性的な言語センスによるギャグで驚異を与えることが目的の作品だと考察しています(もし違っていたらごめんなさい、滝に打たれてきます)。


「仮象」という言葉があります。結局、「言葉」というものは、なにかを認識するための便利な記号というだけで「存在そのものではない」ということです。なので必然的に「錯誤さくご」がついて回り、それゆえ「欺瞞ぎまん的」でもあるわけですよね。


 七草さんの作品によく見られる「言葉遊び」的表現の数々は、言葉のそういう「実体のなさ」を見事に突いていて、意味的にはよくわからないんだけど言い回しが非常に可笑しい、というギャグになっています。


 今回投じてくださっている『うそつきマミカのお茶会ごっこ』や過去の参加作『非性的ストリップ劇場に集い、秘密裡な炙りに興じる、寄る辺なき人々』などは、まだストーリーの大枠があったり特徴のある登場人物がいたりと、「親しみやすさ」「理解のしやすさ」があったと思います。


 しかしこちら、冒頭は疲れた男女の会話と思えなくもなく、「ハンガー」みたいなくり返しのフレーズも出てきますが、なんらかの方向性、カラーといったものがそこまで掴めませんでした。


 コメントでやや遠慮がちに発言されておりましたが、私はそもそも「笑いの作品」と「小説」を別個のもの、として捉えております。とはいえ、至高とするものに違いがあるだけで、「意味がなければならないのか」「ストーリーがなきゃダメなのか」という法もなく、ギャグ作品であれば一発ギャグだけでもいいわけですよね?


 この作品の特徴からいって、ギャグとなる言葉の連なりのみで構成されているといってもいいほどで、「木を見て森を見ない」とか、どれか一つを取りだして「この表現は前述のものに比べると弱い」などと言うのはナンセンスかな、と思います。


 要は、これを「おもしろがれるかどうか」という好みと言いましょうか。

「言葉で表されているものは結局は幻想」ということを提示していますし、私が一番好きで高く評価させていただいているところは、「言葉の芸術」という点です。

 今回、高黄森哉さんも大変ユニークな作品をお寄せくださっていますが、高黄さんの『想像堕胎』や七草さんの『ぶどうの木とお星さま』のように性や生殖などはっきり伝わってくるイメージがある方が脳は安心するしたしかに楽しめるとは思います。それでも、「この言葉たちを喰らいやがれー!」といった驚異の贈り物として、たしかに心を揺さぶるものがありました。


 七草さんならではの言語センスが光る作品でした。私の掲げた大会テーマが惑わせた部分もあったかと思います。にも関わらず貴重な書き下ろしを読ませていただき、大変ありがとうございました。長編連載もつづきが楽しみです。今後も応援しております。






 、と言いました/友未 哲俊

 https://kakuyomu.jp/works/16817330648323235067


 幻想 🗡🗡🗡🗡🗡🗡

 笑い ❤❤❤



 前大会に引き続き、貴重な書き下ろしをいただきまして、ありがとうございます。  

 今回のテーマ「幻想」がやや範囲が広すぎるということで、「どういうものを出す?」と悩まれた方もあられたようですが、これだけたくさんの作家さんにご参加をいただけたのですから、やはり魅力あるテーマだったのではないかと勝手にいいように解釈をしております。それか、ゲスト審査員のおかげかな?


 私はジュヴナイルについてはくわしくないのですが、六歳の少女が出てきて、和式便所のこのシーンから始まるというのは異端的ですね……。

 タグに「キメラ作品」とあるので、かなり風変わりな作品という覚悟を元に、それでも大変おもしろく読ませていただきました。


 作中に描かれております「孤独、寂しさ」については、私も考えたことがあります。まさに、家族も友達もいて、なにか足りないというわけでもないのに、なぜか心が頼りなく、寂しい……。これも人間が何かの理由があって生みだしている一種の幻想と言いますか、宇宙の虚無や精神の拠り所のなさはそれこそ永遠について回るテーマとなり、そこに果てしない魅力や囚われなどの罠があると思うんですよね。


 1話目では少女の思いとしてひそやかに描かれていて、やがて成長した彼女が宇宙について学び、そこで得た知識とも関連させて表現する様が描かれていました。1話目が、六歳、十一歳、大学生と「かなり飛ぶな」と思ったことと、それぞれ描かれているシーンや特徴あるアイテムたち(トイレ、臍の緒、銀色のリング)も、とても不思議で、なにを表しているのか、と考えたものの、うまく捕まえられたか自信はありません。

「量子のもつれ」のことは、難しいながらもインターネットの解説を頼りにしました。いわば、この物語のミナ(美名)とトモヤ(友也)はそのペアとなる粒子の関係でありそうですよね。トゥイードルダムとトゥイードルディーのような兄弟、また精神的双子のような運命共同体として、読者の前にそれぞれが主人公となった姿で現れてくれたのだ、と。


 私が子どもの頃は、「死んだら、この頭の中で考えているいろいろな思いが消えてしまうのだろうか、なにも考えられないってどういうことだろう?」と、「思考の無」状態というものがどうにも想像できず信じられず、布団に入ってからそればかり気にしていたことがありました。この物語も、たとえば「猫がいつも遠くばかり見ている、寂しそうに見える」や、「猫はなにを考えて生きているのだろう」、などの神秘に行き当たったとき、つまり、「誰かに観測された」ことで生まれたのかもしれません。

 小説として「こういうふうに創った」という作為的なものではなく、「一つが生じた瞬間、もう一つも生じた」と空想すると、とても愉快で意味があるような気がしました。なので、すべての意味や指し示す方向、「、と言いました」の謎など、解明はできなかったかもしれませんが、「幻視」的な映像世界、心象風景、童心が蘇ってくるような感覚が存分に味わえたと思います。


 友未さんの作品は、私が読ませていただいたものは非常に精神世界についての話題が多かったですし、今大会のテーマにはぴったり合致しています。

 機嫌を損ねると「ひょい」と逃げだしてしまいそうな猫のように「掴みどころ」や「手懐けること」が難しい物語で、ミステリアスなだけならいいものの、雰囲気がありすぎてやや底気味悪さがあるとも言えるかもしれません。しかし、夢中になって「猫の臍」を探したり自分をさらっていく宇宙人を夢想したりしたことのある読者なら惹き込まれること間違いなしの魅力とユニークさに溢れていると思います。

 

 二大会連続で読み応えのある力作を本当にありがとうございました。







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