第3話

「ここだ」

佐之助は心の中でつぶやいた。

「ゴメン」

暖簾を潜って大声を出す。

「飯田佐之助と申す。大坂より上京して

参った。御頼み申す。どなたかおらぬか」

「やかましいね!誰だい、玄関口で

大声出してるのは」

仲居頭のお米が出て来て、文句を言った。

「声がデカいのは生まれつきだ。頼もう!」

佐之助がまた大声を出した。

「なっ、何だい、道場破りかい」

お米が素っ頓狂な声になった。

「ちっ、違うよ。拙者、花魁になりた

くて上京して参った」

佐之助がそう言うと、お米が突然

腹を抱えて笑い🤣🤣🤣🤣🤣出した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る