第2話

「死ねばいい。死ねば。誰も止めや

しないよ」

お小夜は少し哀れみを掛けて言った。

「クソーッ!」

寛治はそう嘆くと、匕首をポロリと

落とした。


「ここが、吉原カーッ」

飯田佐之助は大坂から上京してきた。

幼い頃から女の子に間違われる

ほど可愛いく、周りの誰にも美貌

で負けたことがなかった。

「よし!オラは吉原一の妾男になるぞ」

佐之助は意気込んで叫んだ。

佐之助は(井筒屋)と書かれた看板の

前で立ち止まった。








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