第42話 カリブ王国を出て行くアレクサンダー(アレクサンダー視点)
叔母は、焦点の定まらない目で次々と悪事を白状した。
それは、オーウェン王子が言っていたことと一致した。
オーウェン王子の側近や乳母やペット、全ての者が毒殺や不審な病死、行方不明となったこと。
全てはこの叔母の差し金だった。
そして、アイザックもまた、いろいろな悪事に喜々として荷担していたことを白状したのだった。
「私は、王に相応しい男だ。母上が、ずっと私に言い続けていた。王には私こそがなるべきだと。あぁ、でも楽しかったな。こいつの犬に毒を注射したり飲ませたりしたのは。最期は実験していろいろやってたら死んじゃったけどさ」
その言葉に私は吐き気がしてきた。なぜ、そんな残酷なことができるのだろう?
叔母とアイザックには極刑が言い渡された。
家族だと思っていた叔母こそが殺人鬼だったとは・・・
「オーウェン王子殿下、大変、申し訳なかった。オリビアにも迷惑をかけたね。私は、貴女に結婚を申し込むつもりでいたけれどその資格はなくなったようだ」
私はそれだけ言うと足早にその場を去った。このカリブ王国に立ち寄ることはしばらくないだろう。
翌日、私は荷物をまとめて、この国を出て行く前にハミルトンに任せていた魔法店に立ち寄ろうと思った。
私がそのドアを開けた時、ハミルトンは白魔法学園の女子生徒に抱きつかれていたのだった。
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