テクノブレイクで異世界転生した俺は「賢者タイム」でハーレムになってやりたい放題!?

井之哉 直

第1話 転生

「ふぅ」


俺は 天童 ヒカル 大学1年生。

31回目の日課を終え、ベッドの上で天を仰いで横たわっている。


俺は大学に入ってからというものの、大学デビューに失敗し、友達ができず。友達ができないから、大学の情報が入ってこない。教科の登録方法が分からず。おかげで、今期の登録は0。

だから、暇で暇で仕方がないんだ。


その時は愕然がくぜんとしたが、今はもう吹っ切れている。吹っ切れて毎日オナニーばかりしている。

今日は最高記録32回目のオナニーを目指そうと思う。もう20回目を超えたあたりから、精子はず射精感だけがある。


いつもは31回目で死地が見え、そこでやめてしまうが今日は調子がいい!32回目までできそうだ。

あ、そうだ。ギネスに登録するってどうすれば良いのかな。動画とか取っといた方が良いか。


俺はスマホの電源を入れ、youtuberをやるために買っておいた自撮りスタンドに装着。動画のスイッチを押す。


これでよし、あとは精子を出すだけだ。


俺はいつものように、ベッドの上に寝っ転がり息子を上下に動かした。


くっ、やっぱり32回目となると、なかなかきついな。


お、キタキタキタ、この腰の裏からグググってくる感じ。もう少しだもう少し、あぁぁぁぁ、来てるぅ。


あぁ、この感じ何回やってもやめらんねぇ。まじで天にも登るようだ。


…あれ?俺が見える。しかも、下半身丸出しで。

あれ?どうなってんだこれ?

あれ?あれ?あれ?


って本当に天に登ってるー?!これガチのやつや。

ちょっ、待ってくれまじで死ぬー!死ぬ前にハードディスクの中身消させてくれーー!!




———




あれここは?真っ暗で何も見えないぞ。


「ホッホッホ。よくきたのー」


「何だこの爺さん」


周りは真っ暗で何も見えないが、爺さんだけはっきりと見える。片手には杖を持ち、鼻下と顎には長い白い髭をたくわえている。

おそらく向こうからも俺がはっきり見えるんだろう。


「わし?ワシは神じゃ。お主を新しい世界に転生させてやろう」


「あれ?これって小説で見たことあるぞ!もしかして、異世界転生ってやつ?」


「作用」


「じゃあ、めっちゃ強いスキルくださいよ。こう他の人のスキルパクれるとか、経験値100倍とか」


「無理じゃ」


「へ?」


「神の中にもランクがあってのー。そいったものは上位の神しかできぬ。わしは神の中でも底辺でそういうのは無理じゃ」


「え?」


「じゃから、無理」


「んだよ!つっかえねーなー」


「あ!そんなこと言っていいのか!ワシも腐っても神じゃぞ!そう言うのは無理じゃが他のなら与えられるのになー」


「神様すごい。神様かっこいい。神様優しい。よっ大統領」


「最後は褒め言葉じゃない気がしたが、まぁ良いじゃろう。お主にはある力をやろう」


「ゴクリッ」


「その名は、『賢者タイム』じゃ!」


「おぉ!賢者というと異世界もので最強のスキルじゃないですかー!そんなめちゃ強いスキルなら最初から言ってくださいよ〜」


「じゃがな、この『賢者タイム』発動条件が少し特殊じゃ」


「なるほど。制限付きのスキルですか。最強スキルにはつきものですね」


「その条件とは…」


「その条件とは?」


「射精じゃ」


「写生?絵を描いて発動するとか?」


「その写生じゃない。お前の金玉から精子を捻り出すんじゃ」


「は?」


「それにのー。お主は生前32回目の射精で死によった。じゃから、この『賢者タイム』1日31回しか使えん」


「いや、話進めないでくださいよ」


「じゃから、使って良いのはここぞって時じゃぞ?」


「いや無視すんなよ。てか1日に31回ってそこそこ使えるじゃねーか。ここぞって時31回も来ねーよ」


「わかったかヒカルよ」


「な、何で俺だけそんなクソみたいなスキルなんだよーーー!!もっとスキルテイカーとか悪食とか良かったよーー」


「そら、お主がテクノブレイクで死ぬからじゃ。そんなやつを小説の主人公にするわけなかろう?」


「そ、そんなこといっても、テクノブレイクで死んだ人何人かいるでしょ?」


「いや、お主が初めてじゃ」


「...え?まじ?」


「そもそもテクノブレイクで死ぬってガセじゃからな?あ、お主が死んだからガセではなくなったのか。あっははははは」


「わらいごとじゃねー!!そういえば、俺死んだんだよな?あ、あの後ってどうなった?家族とかやっぱ悲しんでるよな…」


「あの後って、お主の妹、泣いてたよ?」


「そうか。妹には悲しい思いをさせちまったな」


「下半身丸出しのまま死んだ兄を見つけて恥ずかしくて、情けなさに泣いてたよ」


「死にたい。もう死んでるけど、もう一回死にたい」


「まぁ、もうお主とのやりとりにも飽きた。じゃ転生させるぞ〜」


「あ、ちょっ———」




———




「うぅ、ここは?」


俺は薄暗い路地で目が覚めた。

そして、目の前には女性が二人立っている。

二人は、日本の警察官のような格好…と言うかほとんど日本警察の婦人服を着ている。

一人は短髪、もう一人は長髪。二人とも美人で、かなりのべっぴんさんだ。


「おい、お前ここで何している?」


長髪の女性が話しかけてきた。


「え、えと俺は…」


どうする。異世界から来たって正直に言うか?それともごまかすか?


「えと、実は道に迷っちゃって…」


我ながら苦しい…だけどこれ以外思いつかない…

おかしくはない…はず。


俺がそうこう考えているうちに彼女たちが何か相談している。

相談が終わると、話しかけてきた長髪の警官が俺のワイシャツ、第三ボタンと第四ボタンの間を両扉を開けるように手をかけた。

すると、彼女がまるでゴリラが扉を開けるようにワイシャツをボタンごと破壊、ボタンが弾け飛んだ。


「い、いやぁぁぁ!い、いきなり何するんですか!」


俺は普段ワイシャツの下に下着は着ない派だ。そのため、俺の地肌があらわに。


「こ、こいつ…」


二人が驚嘆している。


「まさか…男…。たて!立って手を腰の後ろに回せ!」


俺はいう通りにその場で立ち上がり、手を後ろにやった。

彼女たちが俺の方に、そしてカチャリと音がした。まるで手錠をかけられたような。

俺は後ろに両手を固定され、腕を自由に動かせない。


「ちょ、ちょっと!何するんですか!」


「すまない。男は連れてこいという決まりなんだ」


彼女たちは俺の言葉を意に変えず、俺の両脇を抱えて歩き出した。


「ちょっと!どうことなんですか!離してください!」


裏路地から大通りに差し掛かり、この世界の全貌が見えた。

コンクリートの道路、走る車、高い建物。裏路地へ転生した時から薄々気づいていたが、ここはあれだ、間違いく日本だ。


俺は死んで日本に転生してしまったのか?いや、これは転生って言うよりも生き返ったと言った方が正しいのか?

訳がわからない。普通は転生したら、中世ヨーロッパの雰囲気がビンビンのファンタジー世界に行くのが普通なんじゃないのか?

やっぱ死に方があれだったから、こうなってしまったのか?


ともかく、彼女たちからいろいろ情報を聞き出さないと。


「あ、あのー」


「なんだ?」


長髪の女性が汚物を見る目で返事をくれた。


「ここは…日本なんですか?」


「なんだ。その日本というものは、ここは『すえ』と言う街だ」


すえ?中国か?だが中国だとしたら日本語が通じるのはおかしい。それに日本を知らないということは、やっぱりここは異世界?


「な、何で俺は連れて行かれるのでしょうか?」


「…そうだな。知らないまま死んでいくのは少しかわいそうか」


へ?死ぬ?


「ここは、男がいない。つまり、女だけしかいないんだ」


「じょ、女性だけ?男は一人も?」


「そうだ。男は貴重なんだ。だから、必ず連れてくるよう決まりがあってな」


男は貴重…?でも、さっき死ぬって…え?どうなってんだ?


「今からお前は裁判にかけられる。今向かっているのは裁判所だ」


さ、裁判所?今から裁判?俺が裁かれるの?


「お、俺死ぬんですか?」


「最悪の場合な。だが心配するな。裁判長も穏やかなお方だ。いきなり即刻死刑なんて言わないだろう」


全く理解が追いつかない。男は貴重と言っときながら、裁判にかける。しかも最悪死刑だなんて。


俺はふと目の端に女性を捉えた。

彼女の言ったことが本当か気になり、キョロキョロとあたりを見回した。

本当だ。本当に女性だけだ。それに綺麗な人がたくたんいる。


ま、貴重な男をそう易々と死刑なんかにはしないだろう。おそらく、手続きみたいな感じですぐに解放されるだろう。


解放されたら…うへうへへへへ。

なーにしよっかな〜。

この世界には俺一人しかいないんだったら、女性は選びたい放題...!あんなことやこんなことや...楽しみだな〜


みんな俺を見ている。

まー、警官に連れて行かれてる、しかもそれが世界に一人しかいない男だとすればみんな興味津々か。


笑いかけたら、両頬を赤らめて恥ずかしそうに逃げちゃうのかなー

俺は自分がどれほどの価値かを確認するため、すれ違う女の人にニコッと笑いかけた。


「どーも。へへへ」


「…ペッ」


ベチャァ


彼女はすれ違いざまに何かを俺の顔に吐きつけた。


な、何かの間違いだよな。

男は俺一人だし、みんな男に飢えてるはずだ。だってこんなにも視線の眼差しの中心にいるんだから。

そ、そんなに俺の顔が気持ち悪かったかな。


そう思って、再びすれ違う人に笑顔をあてる。


「か、かわいいですね。へへへ」


「ぺっ」


ベチャァ


何かおかしい。なぜ唾を吐きつける?男は俺一人のはずだ。奴らは男に飢えてるはず。こう…下半身をもじもじさせながら、俺を求めても良いはずだ。

そうこう考えているうちに目的の場所へ到着した。

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