428 酩酊
本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい
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打ち合わせ?は始まったばかりなのだが
この二人に関してはあまり必要の無い事なのかもしれない
何せ、片方は言わずもがな分かっている者
それと
どっちみち噛み砕いて伝えなければいけない上、本当に理解出来るのかさえも分からない相手なのだから
、、だからと言う事では無いのだが
「ひぁぁ い˝だぁー」
「んぎぎっぃつぅ~」
今、両者は悶えている最中である
悲痛な声を上げさせた犯人は勿論、不愛想な少女?だ
テーブル越しのエルフに対しては捻(ひね)りを加えてから逆に引き
隣に座る従者へは倒れ掛かると見せかけ、支えに来た肋骨(ろっこつ)を肘で強めに擦った
容赦無く、態々(わざわざ)痛みが強く出る様に仕掛けて来るあたり意地が悪く
ボケやツッコミだとしたら明らかに割の合わない反撃だ
「ひぅぃ~」
と離れたエルフの手をジト目で追い
「ちっ、世間知らずは正に怖いモノ知らずってか? 痛ぇなクソが お前の役割は暫く私の護衛だ、『良くない事』も覚えさせっからな?」
巫女は自らの頬を撫でる
傍若無人(ぼうじゃくぶじん)はいつもの事
なのでその辺はしょうがないのだが、どうにも端折(はしょ)る言い回し
フォローする様に従者が続ける
「いっつぅ、もぉ、結構本気でグリっとしましたよね~ ってかちゃんと説明しないと普通?の人でもその言い方じゃ伝わらないですよ~? 即戦力強化!したいんですよね?シエル様?」
これには意外にも
多少ぶすくれつつ
「あーあーはいはい、時間無ぇんだよな 面倒だが夜にでも馬鹿丁寧に分かり易~く教えてやんよ」
飲み込んだらしい
「 ぅ? 面倒?」
ボケボケな反応にも
「強くなりてぇんだろ?」
真っ直ぐな声で睨みを利かせる
のだが
やはりこの娘だけはどうもスムーズにいかないらしい
(自分に言っているって事で間違いないのかな?)
とでも思ったのか
一度、誰も居る筈の無い後方を確認してから
うんうんうん、と頷き
「、、気持ちは嬉しいのだが、そんな一長一短(いっちょういったん)で上手くいくだろうか?」
真面目な表情で返答を交わす
相手が相手だ
リアクション等してくれる訳も無く
「一朝一夕(いっちょういっせき)な?」
無表情のままツッコミを入れ
「お前ぶっちゃけ意味不明過ぎんだよ 脳に制約でもあんのか?ぉ? 早急n」
説明、基(もとい)、説教が始まる手前で
「えぇとですね、ジルバ様から所謂『弱点』を聞いて来ましたので少し状況や考え方のトレーニングをしましょうって話なんですよ~」
再び従者が割り込む
成程納得の言葉
しかし
何処に引っかかったのか
軽く小首を傾げると
「むぅ、弱点? 弱点かぁ う~ん、じゃくて、、ん?!」
閃いたかの様、ハッとした表情を浮かべ
「ny˝っ!なな˝?!夜に!? っととト、トレ↑え エッ」
意味不明なイントネーションで
「わ、わtあしとみ、巫女どんで? えっちちぃな トレーニングでしゅか?」
とんでもない事を言い出した
・・・
赤面したまま口を閉じきれないエルフを目の前に
(コイツは何を言っているんだ?)を通り越し
「きっとバカなんだろう、このピンクエルフ一回引ん剝いて庭にでも転がしとけよ 高く売れるぞ?」
辛辣(しんらつ)であり、正しい?事を口走る
語が進まないのと逸らす為
苦労人が咄嗟に口を開くが
「ほら!ロゼお嬢様『も』お馬鹿さんみたいな顔してますし話を戻しましょっかぁ~」
何故か本来の主『も』吊るし上げを喰らった
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