427 救世
本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい
3/8 13:30
「とりあえず明日にでもアイツ連れて出発しろ」
押し付けるかの様に溢した言葉
それは何処か単調過ぎて
巫女にしてはアホっぽく聞こえたが
そのまま流す様
「目的は聞かねぇが重要なんだろ?」
一度しっかりと瞳を合わせた
、、こちらとしても全てを吐き出せる訳ではない為
「申し訳無いのぉ、出来る限りは長くならん様に片付けて来るんよ 後腐れなく」
ありったけを言葉で伝えたつもりだ
嘘偽り無く
そんな事を思ったのも束の間
「ぁ?含み入れてんじゃねえよ気持ち悪ぃ」
らしい台詞が止まらない
本当、裏表無く
「カカカ、しっかり伝えただけでなんって言いぐさじゃ、可愛くないのぉ」
その後も変わらず
「うっせぇ 殺すぞ?」
輩の様な言葉を吐きながら
「まず例の殺生石だかってのが本当に役立つ物なのかはまだ期待して無ぇんだが 正直、戦力的にお前が居ないってのは痛ぇトコなんだ、、三日くらいで戻って来れるもんなのか?」
整理する様に予定を立てていくのだが
「お~お~それは冗談にもならんて、結構山デっカいんよ?」
「一週間か?」
「火の国を通ってから奥地へ向かうからのぉ ん~ジンを連れてじゃから~天候ありきで10日以上は欲しいのぉ」
意外な所で想定外
「着く前にアイツくたばっちまうんじゃねえのか?」
「長い、ですね、、こちらも少し待機してから動きますか? それと、ジンさんにはゼブラ様の着ていた防寒具を用意しておきましょうかね」
従者も難色を示しつつ二人の表情を伺う
「あ~確かに時期が時期ってのもあるからのぉ、あっし用にもあったかいのを貸しといてくれると助かるんじゃが」
「いや、もうお前は布団でも被ってけよ」
どっと笑う本人の声に引かれ
物語の主人公が味見用という体(てい)で小皿を持って来た
無論、ギャルに提供させる訳にもいかないのと様子見も兼ねているのだが
勿論、相手にされなかったので
「何よ何よ!ふんっだ」
と自分の後ろ髪を二つ掴みながら厨房へと戻った
・・・
気にせず小皿を独り占めする少女?
キョトンとした様子のエルフ
「あ あぁー!分かった アルの物真似よね?今の~」とボケの説明をしだす幼女
失笑する従者
変わらず豪快に笑う鬼
恐らく中笑いといった所
コレが話の区切りに丁度良かったのか
「むぐ、mぁ分かった、期間はそれぐらいで考えておくが何かあったらすぐ帰って来い 話はそっからで良い」
噛み締め
「んっくんっく ひひひ、随分と過保護にされたもんじゃのぉ」
酒を呷る内容では無い筈なのだが
次は先程から手を上げ、ピコピコと動く影が気になってしょうがない
「はっ、ジンがあっちに渡るよりは安心だからだっつの」
溜息交じりに話を区切ると対象へと目線を当て
「、、んで? なんっだよ?」
グラスを傾ける
犯人はやっぱり
「わ、私は? なぁ、私は どうしようか?」
何処か楽しそうな表情のエルフだ
(ウゼェ)
が
当てにしているのも事実
巫女は一度全てを飲み込み
テカった右頬を強めに摘まむ
「良いか?今から大事な事を言うからしっかり脳に仕舞えよ?バカ姫様よぉ?」
「まぅ、ひふぁいのらが、ぐぁんばうのえひはへへもらえうだろぉふぁ!」
思いの外に伸びる頬
柔らか過ぎる肉感
決め手は抵抗しないという所か
夢中になる程には楽しかったのだろう
「あのチートジジィ、信用して良いのか半分分らんがな?暫く店には居てくれるらしいんだよ だからお前の役割は」
もう片方の空いた左へと手を伸ばすのだが
むぎゅ
っと
何故かラフィもシエルの頬を摘まむ
「むぁ!? へめぇ!んぁん?」
「ブフゥ!」
これには従者もニッコリである
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます